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【笹川良一杯第28回全国選抜ゲートボール大会特集①球譜】 ミドルクラス決勝戦をレジャーチャンネルで7月21日(日)午前6時~放送

 7月21日(日)午前6~7時、CS放送「スカパー!」および全国のケーブルテレビ局で放送しているレジャーチャンネルのゲートボール専門番組『スーパーゲートボール』において、去る6月2日(日)に栃木県日光市の今市青少年スポーツセンター陸上競技場(天然芝コート)で開催された笹川良一杯第28回全国選抜ゲートボール大会のミドルクラス決勝戦の模様が放送される。
 下記に紹介するゲームの経過「球譜」と合わせて、ぜひご覧ください! なお、下記「球譜」の解説はスポーツライターの高橋隆輔によるものである。

 ※文中の略語は下記の通り。
1G=第1ゲート 2G=第2ゲート 3G=第3ゲート GP=ゴールポール PT=通過タッチTP=タッチ通過 LT=ロングタッチ ST=スライドタッチ WT=ダブルタッチ TT=トリプルタッチ OB=アウトボール

決勝戦 大垣心友会(岐阜)VS川辺クラブ(鹿児島)

※各打撃表の略語は次の通り。
巡=巡目の主たるプレー 
打数=自球の打撃とスパーク打撃の回数 
得点=ゲート通過の得点 
打点=他球のゲート通過と上がりの得点 
移動=インナーフィールド内の移動 
ST=スライドタッチの回数 
JT=ジャンビングタッチの回数 
タッチ=タッチの回数 
タッチ失=タッチミスの回数 
スパ=スパーク打撃の回数 
付け球=付け球の回数 
SOB=スパーク打撃でアウトボールにした回数 
合わせ=合わせ球の成功回数 
合わせ失=合わせ球の失敗回数 
OB打=アウトボールの打ち入れの回数 
PT=通過タッチの回数 
WT=ダブルタッチの回数 
セット=PT、WTをセットした回数 
通過率=ゲート通過と上がりの成功率 
タッチ率=タッチの成功率 

【1巡目】大垣心友会の赤1は2G右斜め前を確保し、川辺クラブの白2は2Gと第2コーナーの中間地点に進む
●赤1=1G通過→2G右斜め前、第2ラインぎわに進む。
○白2=1G通過→2Gと第2コーナーとの中間地点に進む。
●赤3=1G通過を見送る。
○白4=1G通過を見送る。
●赤5=1G通過→2G右前、赤1の近くに進む。
○白6=1G通過を見送る。
●赤7=1G通過を見送る。
○白8=ゲート左脚に当てて、1G通過に失敗。
●赤9=1G通過→2G右後ろ、第2ライン寄りに進む。
○白10=ゲート右脚に当てて、1G通過に失敗する(図1参照)。
《得点=大垣心友会3ー1川辺クラブ》

【解説】大垣心友会の赤1は2G右斜め前、第2ラインぎわの位置に進み、川辺クラブの白2は2Gと第2コーナーとの中間地点、第2ライン寄りに進む。赤3、白4が1G通過を見送ったあと、赤5は2G右前、赤1の近くに進む。白6、赤7が1G通過を見送ったあと、白8はゲート左脚に当てて1G通過に失敗。赤9は2G右後ろ、第2ライン寄りに進んだあと、白10はゲート右脚に当てて1G通過に失敗する。大垣心友会は赤1、赤5、赤9で2G周辺を抑えて、万全のボール配置。川辺クラブは白4、白6に1G通過を見送らせ、白8、白10で2Gを奪うねらいがあったと思われるが、2球ともに失敗し、その構想がくずれた。


【2巡目】赤3は深く1Gを通過し、白2をOBとし、白8、白10はボール配置を再構築
●赤1=赤5にタッチ→赤5を2G右後ろ、赤9の第3コーナー寄りに送り球をする→2G通過→2G後方、第3コーナー寄り、第2ラインぎわに進む。
○白2=少し第2コーナー寄りに移動。
●赤3=深く1Gを通過し、第2ラインぎわに止まる→白2にタッチ→白2を第4コーナー近くにOB→2G通過に失敗し、赤1の近くに止まる。
○白4=1G通過を見送る。
●赤5=赤9にタッチ→赤9を2G右前、第2ライン寄りに送り球をする→赤9の前に進む。
○白6=ゲート右脚に当てて1G通過に失敗。
●赤7=1G通過を見送る。
○白8=ゲート右脚に当てながら浅く1G通過→1G後方、第2コーナー近くに進む。
●赤9=赤5にSTをして2G正面に進む→赤5を2G通過→自球も2G通過→第3ライン中間地点に止まった赤5の近くに進む。
○白10=1G通過→白8にタッチ→白8を近くの1G後方に送り球をする→2G通過を外して2G右後ろ、第2ライン寄りに止まる(図2参照)。
《得点=大垣心友会7ー3川辺クラブ》
  

【解説】大垣心友会の赤1が2Gを通過し、川辺クラブの白2は1G通過球の受け球に入るため、少し第2コーナー寄りに移動する。しかし、赤3が深く1Gを通過して第2ラインぎわに止まり、難なく白2にタッチし、OBとする。これで川辺クラブは序盤戦の拠点を失い、白8、白10でボール配置を再構築するが、白10が2G通過をねらい、大垣心友会にチャンスを与えてしまった。


【3巡目】大垣心友会は全球が2Gを通過し、拠点を3G周辺に移す
●赤1=赤3にSTをして白10の近くに進む→赤3を1G後方の白8の近くに送り球をする→白10にタッチ→白10を第1コーナー、スタートエリア右外にOB→1G後方、赤3の近くに進む。
○白2=OB打、1G後方に打ち入れ。
●赤3=白8にタッチ→白8を3G近く、第4ライン外にOB→赤1にタッチ→赤1を3G右前に送り球をする→約9mの2G通過に成功→3G右前の赤1の近く、第4コーナー寄りに進む。
○白4=打ち損なって1G通過に失敗。
●赤5=赤9にタッチ→赤9をすぐ近くの地点に送り球をする→赤9の直前(3G方向寄り)に進み、赤9のST用の受け球に入る。
○白6=1G通過→白2へのSTに失敗して3G左前に止まる。
●赤7=ゲート左脚に当てて浅く1G通過→約6mの白2にタッチ→白2を3G近くの第4ライン外にOB→約7mの2G通過に成功→第3ライン中間地点の赤9の近くに進む。
○白8=OB打、第2コーナー近くに打ち入れ。
●赤9=赤5にタッチ→赤5を2G正面、赤1の近くに送り球をする→赤7にタッチ→赤7を赤1の近くに送り球をする→3G右前、第4ライン寄りに進む。
○白10=OB打、スタートエリア右端に打ち入れ(競技時間残り15分)(図3参照)。
《得点=大垣心友会10ー4川辺クラブ》

【解説】川辺クラブは1Gを通過した白6による白2へのSTがスッポ抜けたプレーが痛い。その白2に対して浅く1G通過した赤7が約6mのLTを決め、そのうえ約7mの2G通過に成功し、大垣心友会は全球が2Gを通過し、拠点を3G周辺に移す。


【4巡目】大垣心友会は3G利用のPTセットの準備をし、川辺クラブはOBの打ち入れに苦心する
●赤1=赤9にタッチ→赤9を2G通過→赤3にタッチ→赤3を3G右前、第4ライン寄りに送り球をする→赤5にタッチ→赤5を3G右前(3G寄り)、赤3の前に送り球をする→赤7にタッチ→赤7を3G後方に送り球をし、PTをセット→白6にタッチ→白6をすぐ近くの第4ライン外にOB→3G右前、赤3と赤5の間に進む。
○白2=OB打、2G後方、第3コーナー寄りに打ち入れ。
●赤3=赤1にタッチ→赤1を3Gと第4コーナーとの中間地点に送り球をする→赤5にタッチ→赤5を3G右横、第4ライン寄りに送り球をする→3G通過→赤9にタッチ→赤9をスタートエリア前、白10の近くに送り球をする→赤7にタッチ→赤7を赤5の横(第4コーナー寄り)に送り球をする→3Gと第4コーナーの中間地点、第4ラインから離れた地点に進む。
○白4=1G通過→白8へのタッチを外し、第2コーナー近くに止まる。
●赤5=赤7へのタッチを外して、赤1の前(第4コーナー寄り)に止まる。
○白6=OB打、1G後方、第2コーナー寄りに打ち入れ。
●赤7=赤1にタッチ→赤1を3G右前、第4ラインぎわに送り球をする→赤5にタッチ→赤5を3G右前、赤1の前(3G寄り)に送り球をする→赤3にタッチ→赤3を3Gと第4コーナーの中間地点、第4ラインぎわに送り球をする(競技時間残り10分)→3G通過をねらうが、ゲート右脚に当てて失敗し、3G右後ろに止まる。 
○白8=白4にタッチ→約11mの白4の2G通過をねらうが、ゲート左脚に当てて失敗→自球も2G通過をねらうが、ゲート右脚に当てて失敗。
●赤9=白10にタッチ→白10をスタートエリア右側にOB→3G正面右に進む。
○白10=OB打、2G後方、第3コーナー近くに打ち入れ(図4参照)。
《得点=大垣心友会12ー5川辺クラブ》

【解説】大垣心友会は3G右前で5巡目のPTセットの準備に入り、その間に白10に赤9の付け球をすることを忘れない。川辺クラブは白4が1Gを通過したものの、白8へのタッチを外す。白8は約11mの白4と自球の2G通過をねらったが、ゲート脚に当てて外した。
 

 【5巡目】大垣心友会は2度のPTに成功し、その2打権で白球をOBにする
●赤1=赤5にタッチ→赤5を3G正面の赤9に当てて、赤9を3G後方に移動させる→PT(3G通過と赤9にタッチ) →赤9を第4ラインぎわの赤3の前(3G寄り)に送り球をする→第1打、赤7にタッチ→赤7をスタートエリア左前に送り球をする→第1打、2G左後ろに進む→第2打、白4にタッチ→白4をスタートエリア右外にOB→白8にタッチ→白8を第1ライン中間地点外にOB→2G右後ろに進む。
○白2=2G右後方、第2ラインぎわに移動する。
●赤3=赤9にSTをし、3G右前に進む→赤9を3G左後ろに送り球をする→赤5にタッチ→赤5を3G右正面に送り、PTをセット→スタートエリア左前、3G寄りに進む。
○白4=OB打、第3ライン中間地点に打ち入れ。
●赤5=PT(3G通過と赤9にタッチ)→赤9を第3ライン中間地点の白4の近くに送り球をする→第1打、1G後方に進む(競技時間残り5分)→ 第2打、白6にタッチ→白6を3G後方、第4ライン外にOB→GP近くに進む。
○白6=OB打、2G後方に打ち入れ。
●赤7=赤3にSTをするが、自球が3G右前、第4ライン外にOBになる。
○白8=2G後方、白10の近くに打ち入れ。
●赤9=白4にタッチ→白4を白2に合わせ球をするが、白4のみがOB→赤5へのタッチを外してGP近くに止まる。
○白10=白8にSTをし、GP右側まで進む→白8を2G右前に送り球をする→赤5へのタッチを外して1G左後方に止まる(図5参照)。
《得点=大垣心友会14ー5川辺クラブ》
 

【解説】大垣心友会は2回のPTに成功し、その2打権で白4、白8、白6をOBにし、いよいよ終盤の仕上げに入る。一方、川辺クラブはラインから離れると、大垣心友会の付け球で処理されて、もはや陣形が組めなくなった。  


【6巡目】大垣心友会は赤5が一挙に4球を上げて完勝!
●赤1=赤9へのタッチを外して赤9の近くに止まる。
○白2=赤9、赤1へのタッチをねらうが、2Gの左脚に当てて2G右前に止まる。
●赤3=赤1にタッチ→赤1を赤5の近くに送り球をする→赤9にタッチ→赤9をGP左側に送り球をする→自球も赤9の3G寄りに進む。
○白4=OB打、第2コーナー寄りの白8の近くに打ち入れ。(図6参照)
●赤5=赤1にタッチ→赤1を上げる→赤9にタッチ→赤9を上げる→赤3にタッチ→赤3を上げる→自球も上がる。
○白6=2G右前、白8の近くに移動する。
●赤7=(赤7のコール後、競技時間終了)3G右前に打ち入れ。
○白8=白4にタッチ→白4を2G通過→白6にタッチ→白6を2G通過→白2へのタッチを外して2G右前に止まる。ゲームセット。
《得点=大垣心友会22ー7川辺クラブ》
  

【決勝戦を振り返る】
 川辺クラブにとっては、1巡目の白8、白10が1G通過に失敗したことが痛かった。どちらか1球が1Gを通過していれば、2G右前の赤1、赤5へのLTを試みることができただろう。一方、大垣心友会は、2巡目、第2コーナー寄りに移動した白2を見逃さず、赤3が1G通過をして白2をOBにしたことが、大事な序盤戦の拠点を確保できた結果につながった。
 大垣心友会は大垣ジュニアのOBたちが主体のチーム編成。ここまでジュニア選手を育ててきた大野隆幸選手に最後の仕上げを託すニクイ演出を見せて22ー7と完勝し、初優勝を飾った。一方、川辺クラブは1巡目の出遅れが響き、最後まで自分たちのゲートボールができなかった。

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