公益社団法人 日本ゲートボール協会

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公益社団法人 日本ゲートボール協会

ニュース

2010.02.10

JGU

エッセイ部門 大賞 私とゲートボール

堀間葉月 さん(岩手県・15歳)

 私がゲートボールを始めたのは、小学校六年生の二月でした。友達に誘われ、「ゲートボールなんてただ打ってゲートにとおせばいいんでしょ」と単純だと思いこみ練習に参加しました。しかし、そう簡単ではなく、ゲームになると、一ゲートを通過することができなくて、とても悔しく、始めたその日に泣きました。その時に、「ゲートボールって面白い。もっとうまくなりたい」と思いました。
 それからしばらくして東北大会がありました。全国大会ほどではないけれど、一番手でとても緊張していました。すると、一メートルのタッチもできずに大会が終わってしまいました。私が所属するクラブからはニチーム出場し 私のチームではないチームが優勝しました。閉会式が終わり 優勝したチームの子が、私のチームの監督に余った金メダルを渡しました。すると監督は私のところに来て「はい、これあげる、来年は本物をとってね」と声をかけてくださいました。私のせいで負けたのに、優しく励ましてくれる監督が私の心を動かしました。そして、いつかこの偽物の金メダルを本物の金メダルにしたいと心から思った瞬間でした。
 今年に入ると、本格的にボール回しを勉強し始めました。先のことを読んですばやく指示を出さなければいけないのでとても大変です。ボール回しを始めてからゲートボールの新しい難しさと楽しさに気づきました。しかし、自分の至らなさに、チームのみんなに申し訳ないと思うことが多くなり、自信をなくしていました。それでも、チームのみんなは励ましてくれたり、どうすればよかったのかを一緒に考えてくれたりと支えてくれます。
 ゲートボールはチームプレイです。だから自分がミスをした時、責任を強く感じることがあります。いい意味の責任、悪い意味の責任、どちらも大切ですが、後者のほうが大きいと苦しくなってしまいます。そんな時、「次頑張ろう」と励ましてくれる仲間がいれば失敗しても怖くありません。ゲートボールは特に一人の失敗を勝敗の原因にしてしまいがちです。それだとチームワークが崩れてしまいます。失敗した時、励ましてもらい、次挑戦した時にできるから楽しさを感じるんだと思います。だからこそ、お互いに失敗を認め合い、責めたてるのではなく、励ましあえるチームが本物の金メダルをとるチームです。
 私は、ゲートボールをしている時は、失敗した後も、怒られた後も、けんかをした後も最後は笑って終わりたいと思っています。ゲートボールを通してたくさんのことに気づきたくさんの出会いがありました。ゲートボールに出会えてよかったと思っています。誘ってくれた友達に「ありがとう」と言いたいです。これからもゲートボールを好きになってくれる人が増えることを願い、様々な楽しさを知ってほしいと思っています。ゲートボールは最高の生涯スポーツです。

受賞のことば

このたびは、数多くの作品の中で私のエッセイが選ばれましたことを大変うれしく思います。エッセイをきっかけに、ゲートボールの新しい楽しさや、チームとして大切なことを発見していただければ幸いです。これからもゲートボールを楽しむとともに、より多くの人がゲートボールに関わってくださることを願っております。

選評

「偽物の金メダルを本物の金メダルにしたい」などの表現力が豊かで、ゲートボールへの情熱が胸を打つ作品。チームプレーの在り方など競技の本質も上手に語られています。

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