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秋田ワールドゲームズ2001

予選リーグ戦

予選リーグ戦の結果(PDF:36.8 KB)

決勝トーナメント戦

決勝トーナメント戦の結果(PDF:24.2 KB)

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大会の模様

 

【日本、強し! 予選からパーフェクト3試合を含む7戦全勝で 金メダルに輝く!】  
昨年の第3回アジア選手権で圧倒的な強さを見せた王者・中国(福建省)に対して、98年第7回世界選手権第3位の韓国(釜山A)、同アメリカ(デイゴB)、チャイニーズタイペイ(各地の精鋭で選抜チームを新編成)、地元秋田県代表チーム(秋田スマイル)、そして、第15回、第16回全日本選手権で目下2連覇中の日本(黒田庄)がいかに戦うか。観客たちの興味はその一点に集中した。
予選は、まず相手の戦力を探るために、各チームともに静かな出だしだった。しかし、試合が進むにつれて小波乱が起きる。秋田-中国戦は1巡目、後攻の中国が第1ゲート通 過を見送り、得意の2巡目以降、第1ゲート後方でのスライド戦法に持ち込んだ。中盤過ぎ、中国の連続タッチミスにより白2、白10の2球が第2ゲート後方で並んだ。ここで第2ゲートを通 過した赤7がダブルタッチを決め、それがきっかけになり秋田が盛り返し13-13の同位 同点。同点決勝で中国が辛勝した。
中国は勝ちを拾ったものの、秋田の健闘によりアジア選手権とは様子が違うことに気付きはじめた。第2試合の韓国戦は韓国の強攻策に苦しみ、7-19と大敗。第3試合の日本戦は日本の第4コーナー、第3ゲート前、第4ラインぎわでのダブルタッチ作戦に対応できずに10-16と敗れた。第4試合のアメリカ戦は辛うじて11-11の内容勝ち。第5試合のタイペイ戦は後攻のタイペイの一気に第2ゲート通 過をねらわせる強攻策にひるみ、10-15と苦杯した。
一方、観客が期待する日本は余裕そのもの、予選をパーフェクト勝ち2勝を含み、5戦5勝、1位 で決勝トーナメント戦に進出した。 予選を終了したところで、日本が断然他を圧している。次いでタイペイの積極的なゲーム運びが目立ち、とくに1番打者許秋娟(キョ.シュウエン)選手、4番打者張國寶(チョウ.コクホウ)選手の技が光った。予選3位 の韓国はアメリカに惜しい星を落としたが、中国を破った金星がみごとだった。5番打者朴岩又(パク.アンウー)主将のもとチーム一丸となりプレーする姿が印象的であった。
準決勝、第3位決定戦の模様は次に紹介、そして決勝戦のチャイニーズタイペイ-日本戦では、2巡目に日本がタイペイのミスを誘い込み、それを契機にダブルプレーが炸裂、25-7のパーフェクト勝ちを収めた。いずれにしても、日本の強さが群を抜いていた大会であった。「楽しくやろう、それだけ思ってプレーしました。だから、緊張もしなかったです。みんな調子もよかったし、ふだん通りにプレーできたから、勝てたんだと思います」
大会後、日本の森脇主将は、いつものように淡々と優勝の感想を語った。恐るべし、クールなヤングパワーである。

優勝をした日本代表チーム。左から、森脇康雅主将(20)、藤原 悟選手(20)、
大西章弘選手(19)、藤原 渉選手(16)、藤原裕史選手(14)、勝岡清宏選手(54)

 

【準決勝&第3位決定戦を振り返る!準決勝第1試合 日本○12-6●中国 一気の第2ゲート通過から通過タッチセット 日本の速攻に中国らしからぬ作戦の乱れ】  
いきなり大会前の下馬評で優勝候補同士の対戦になる。先攻の日本は赤1が第2ゲート前を抑え、赤3が第3ゲート前を抑えるという、両方の要地を先に占拠した。これで後続の中国ボールは行き場がなくなった。それに加えて、赤5が一気抜きの第2ゲート通 過を果たし、第3ゲート前で赤3とコンビを組み、2巡目で赤3が赤5の通過タッチをセットするという仕掛けが見える速い展開だ。
一方の中国は白2が第2ゲート通過に失敗したことで、白4、白6に第1ゲート通 過を見送らせたが、白8に一気抜きの第2ゲート通過をねらわせて失敗するという、中国らしからぬ 作戦の乱れ。白10が第1ゲート後方でのスライドタッチの受けダマに入っても、日本の速い展開にはまったくついていけないだろう。2巡目で白2、白4の第1ゲート通 過、白6の第1ゲート通過、一気抜きの第2ゲート通過で得点を挙げるのが精一杯であった。
日本は予定どおりの2巡目の赤5の通過タッチを口火に、4巡目ではダブルタッチ3回、5巡目には通過タッチ1回、ダブルタッチ4回、計9回のダブルプレーの猛攻でスコアこそ12-6だが、中国を寄せ付けなかった。中国は大会前日の練習で天然芝のクセをつかんだかに見えたが、予選初戦の秋田戦ですっかりペースを乱された。1巡目に白10(または先攻で赤1)が第1 ゲート後方に進む得意の第1ゲート後方でのスライド戦法をすっかり相手チームに読まれてしまったことが、全試合を通 じての大きな敗因だろう。

天然芝でのプレーに苦労する中国・陳洪剛(チェン.ホンガン)選手(43)

 

【準決勝第2試合 韓国●5-16○チャイニーズタイペイ 韓国、第4コーナーでのダブルセット戦法に失敗し、突然の不調】 
ここまでまとまりのあるプレーを展開してきた先攻の韓国が突然乱れる。赤1が第1ゲートを通過して第4コーナーに進み、そこでのダブルセットをもくろむが、後続の赤3、赤5、赤7が第1ゲート通過に失敗。ようやく赤9が第1ゲートを通過して赤1につなぐが、2球ではダブルセットができない。一方、後攻のタイペイは白2が第2ゲート前を確保し、白4が一気抜きの2G通 過を果たし、第3ラインに控える余裕。そして、白10が第2ゲート前につなぎダマに入り、2巡目での白2の通過タッチもうかがえるという万全の構え。2巡目に入り、タイペイは作戦を第1ゲート後方のスライド戦法に切り替える。赤1は赤9をスパーク打撃で第2コーナー近くに送るが、打球が強くアウトボール。気を取り直して自球を第2コーナーに進めようするが、これが距離が足りない。しかも第1ゲートを通過した赤7が赤1のタッチを外し、続く白8に赤1をアウトボール、赤7を拝借されダブルセットのタマにされるなど、序盤戦にして早くも大きな後れをとった。
これがきっかけとなり、タイペイのダブルプレー攻勢がはじまり、計7回のダブルプレーで16-5と快勝した。韓国の突然の不調は、これまでにまったく見せなかった第4コーナーでのダブルセット戦法を大事な試合で使い、その構想がくずれたことが敗因であろう。

送りダマをするチャイニーズタイペイの林延○(リ.ティンチャン)選手(39)

 

【第3位決定戦 韓国●11-18○中国 自慢の技術力が復活!中国、残り5分から10点を上げて逆転に成功】
準決勝の不調から抜け出し、ペースを取り戻した先攻の韓国は序盤戦は元気のない中国を圧倒。赤1が第2ゲート前を確保し、赤3が第3ゲート前を占拠するという、準決勝で日本が使った作戦を再現する。
2巡目、赤1は赤7へのタッチ通過に成功、赤7を第2ゲート前に送ってから白10の排除にいくかと思われたが、第2ゲート後方の白6を排除する。続いて第2ゲート前の赤3につなぐ。白2は第1ゲートを通 過し、白10にスライドタッチして第1ゲート後方に戻し、第2ゲートを通過。赤3は赤1にタッチし、なんと赤1をスパークで第3ゲートを通 過させてしまう。通過タッチの権利がなくなった赤1はここで中国へのプレッシャーがきかなくなった。
韓国は3巡目に3点を挙げ、4巡目までは10-8とリードしていたが、その後の追加点が望めない。中国は5巡目、残り5分から第2ゲート通 過、第3ゲート通過で4点、上がり3球の計10点を挙げて逆転に成功。18-10で辛勝した。

またぎ打ちから迫力のショットを繰り出す韓国・河昌鎬(ハ.チャンホ)選手

 

 

韓国、アメリカ、チャイニーズタイペイ、日本、中国、秋田の6チームが出場

 

第1位に輝いた日本チームは、10~20代中心のヤングチーム

 

鬼気迫る表情でプレーする日本チームの藤原 渉選手は、弱冠16歳

 

日本チームの森脇康雅主将(20)、 決勝のチャイニーズタイペイ戦で最後に上がりを決める

 

第2位のチャイニーズタイペイは各地の選抜選手でチームを構成

 

確実な作戦と技術力で第2位に輝いたチャイニーズタイペイ

 

期待された中国は第3位に終わった

 

天然芝コートでは自分たちのゲートボールができなかった中国

 

平均年齢67歳の韓国が第4位に食い込む健闘を見せた

 

時差の影響で、得意のロングタッチが不発に終わったアメリカ

 

地元の秋田は、予選第1試合で中国に敗退したものの、同点決勝に持ち込む健闘を見せた