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【平成26年度JGU加盟団体マネジメントセミナー】

都道府県ゲートボール団体の事務担当者が一堂に会して情報共有を図る!

 日本ゲートボール連合(JGU)では、都道府県ゲートボール団体との事務や運営の合理化を目指すともに情報共有も視野に入れ、平成26年度JGU加盟団体マネジメントセミナーを2015年2月26日(木)・27日(金)に東京都港区の品川プリンスホテルで開催した。本セミナーは、毎年行っているもので、今回は都道府県ゲートボール団体の事務業務を担当している61名が参加。
 1日目は、開会のあいさつに続き、「公益財団法人日本体育協会における暴力根絶の取り組み」と題した講演が、同協会 スポーツ指導者育成部 部長の岡 達生氏を講師として行われた。
 スポーツ界では最近、指導者による体罰や暴言、パワハラなどの倫理的問題が相次いでいるが、岡氏は、“日本サッカーの父”と呼ばれたデットマール・クラマー氏の名言「サッカーは子どもを大人にし、大人を紳士にする」を取り上げてスポーツの意義と価値について再確認した上で、暴力根絶に向けた具体的な取り組みを紹介した。
 最後に、「指導者の暴言を防止するにはどうしたらよいのか?」との参加者の質問に対し、「指導者が暴言を吐いてしまうのは、自分の立場が上だと思っていることによることが多い。指導者もプレーヤーもスポーツをする目的は一緒で、ただ、その目的に向かうための役割が違うだけである。指導者自身が、そのような立場の違いを理解することによって暴言を防止できるのではないか」と大きなヒントを残した。
 その後は、「加盟団体事例発表・意見交換会」が行われ、下記5府県から普及に関する好事例が発表されるとともに、それぞれの事例について意見交換が行われた。
○普及運動「ビギナースクール」の推進 一般財団法人新潟県ゲートボール連盟
 新潟県では、公認スポーツ指導者による「新潟県ゲートボール指導者ネットワーク」を組織し、各指導者は各市町村ゲートボール団体で実施している「ビギナースクール」で初心者指導を担当。公認スポーツ指導者の活躍の場が増え、指導技術の向上につながっている。
○社会人チームの誕生 山口県ゲートボール協会
 2014年、山口県で開催した「第16回全国社会人ゲートボール大会」をきっかけに、山口県に新しい社会人チームが誕生した。それは、同大会の医務を担当し、会場からも近い病院チームで、2015年の第17回全国社会人大会への出場を目標に月2回の夜間練習に励んでいる。
○中学校・高等学校におけるゲートボール支援校開拓の取り組みについて
 青森県ゲートボール協会
 青森県では、テニスの錦織 圭選手を輩出した有名スポーツ校である青森山田高等学校にゲートボール部を創設することに成功。2013年の全国ジュニア大会初出場時には女子チームがベスト8入り、2014年の同大会では男子チームがトーナメント戦進出を果たした。躍進の理由は、部の担当教諭の情熱によるところが大きい。担当教諭たちは生徒を上回る熱心さで毎回練習に参加し、生徒たちを好リードしてくれた。中学校や高校の普及には、生徒以上にゲートボールを好きになってくれる担当教諭の存在が欠かせない。
○小・中学校 普及活動促進について 京都府ゲートボール連合 
 京都府では、ゲートボールの原点に立ち返り、3世代チームを育成して世代交流大会を充実させていくことに目標を定め、まずはジュニアプレーヤーの育成に力を入れている。2014年度に、JGUから公認スポーツ指導者による普及活動を支援する事業としてゲートボール用具の提供を行う方針が打ち出されると、これに全面協力。いままでに培ってきた教育委員会や学校とのつながりを活かして学校を訪問した結果、約20校もの小・中学校でゲートボール活動が行われることになった。多くの小・中学校にゲートボールが受け入れられたのは、やはり新しい用具の提供によるところが大きいが、学校には用具は“永久リース”であると説明し、子どもにも自分が使用したあとは後輩に渡してほしいと道具の大切さを伝えている。このように、ゲートボールが子どもの教育につながることもアピールすることで学校からの信頼も厚くなる。
○中学校・高等学校におけるゲートボール支援校開拓の取り組みを考える
 千葉県ゲートボール連盟

 千葉県では、この5年間、下記の要領でジュニア普及に取り組んできた。
・ジュニアへの普及活動の大切さを機会あるごとに会員に訴えた。
・ゲートボールはマナーがわるいというイメージを払拭するために、大会出場時は、スポーツマンらしくマナーや言動に気を付け、必ずユニフォームを着用するように働きかけた。
・ジュニアの目線に立って技術指導ができる指導者育成を目指し、平成24年度18名、平成27年度10名の公認スポーツ指導者を輩出した。
・学校訪問の際には、全国ジュニア大会の競技風景写真や映像を持参し、ジュニアたちが明るく競技を楽しんでいることを視覚で訴えるようにした。
 これらの要領によって、現在、千葉県では、高等学校2校と小学校10校でゲートボール活動が行われており、高等学校のうち1校は、JGUから活動支援を受けている。

 なお、2日目は、JGUから都道府県ゲートボール団体への要望事項説明と、各課の業務についての事務説明を行い、2日間にわたるセミナーを終了した。
※今回の平成26年度JGU加盟団体マネジメントセミナーは、日本財団の助成を受けて開催しました。
都道府県ゲートボール団体の事務業務を担当している61名が参加   「公益財団法人日本体育協会における暴力根絶の取り組み」について講演する、同協会 スポーツ指導者育成部 部長の岡 達生氏