【第17回全国社会人ゲートボール大会】
作戦分析~どのような作戦で戦ったか!?
【はじめに】 2014年9月26日(土)・27日(日)に熊本県熊本市の熊本県民総合運動公園 パークドーム熊本(人工芝コート)で開催された「第17回全国社会人ゲートボール大会」では、序盤戦の作戦は、どのような作戦が選択され、どの作戦が好成績をあげたのか? リーグ戦から決勝戦までの71ゲームの序盤戦の作戦データを採取し、先攻と後攻に分けて分析してみた。 【コート状況】 屋内の人工芝コート。細かな砂が敷かれ、ボールに適度にブレーキがかかり、距離を合わせてボールを打撃すれば、まっすぐに転がり、思い通りの地点に進められるという絶好のコート条件。 【競技方式と全体の傾向~より確実に勝利を】 当初、四角リーグ戦8コートの予定だったが、欠場ゲームが出たため、急きょ5角リーグ戦6コートに変更された。各コート上位2チームがトーナメント戦に進む方式だったが、各チームは3勝を確保すれば上位2チームに入れる可能性が高いため、より勝利が確実な作戦を採用する傾向が見られた。 【文中の略語】 1G=第1ゲート 2G=第2ゲート 3G=第3ゲート GP=ゴールポール PT=通過タッチ TP=タッチ通過 LT=ロングタッチ ST=スライドタッチ WT=ダブルタッチ TT=トリプルタッチ OB=アウトボール 【各作戦名の説明】 |
《注》後攻チームの作戦の表に「第2ラインぎわ/浮き」という作戦が出てくるが、これは先攻の赤1番が第2ゲート周辺を抑えたとき、後攻の白2番が第2ラインよりも少し距離を離れた浮いた感じの位置に進み、後続の赤3番をスタートから誘い出そうという試みの作戦である。 【先攻チームの作戦】 2G周辺をかためる作戦で勝ち越す 図1のように、先攻チームが37勝34敗と後攻チームに勝ち越した。 先般の第70回国民体育大会[公開競技]ゲートボール競技会と同様に、通常、序盤戦を積極的に攻める後攻チームが無理な攻めを控えたために、先攻チームが2G周辺をかためる2G右前作戦で17勝20敗、2G2球作戦で6勝4敗、2G正面作戦で6勝2敗の結果になり、コート条件を生かした2Gロング通過作戦(失敗を含めて)で3勝1敗と勝ち越した。 【後攻チームの作戦】 得意の第2ラインぎわがらみの作戦と第3コーナー作戦で負け越す 図2のように、後攻チームは得意の第2ラインぎわがらみの作戦(第2ラインぎわ&第2ラインぎわ/浮き)で7勝10敗、第3コーナー作戦が5勝9敗と不本意な結果に終わり、2Gロング通過作戦で6勝3敗、強攻策(失敗を含めて)で5勝4敗と、あまりカバーすることができずに負け越した。 |
2連覇を達成した水明荘(徳島)のプレー | 人工芝コートを得意とするメンバーで初の準優勝となった京セラ(鹿児島) |