公益社団法人 日本ゲートボール連合

国民体育大会[公開競技]ゲートボール競技会

2018年 競技結果 

入賞チーム一覧

決勝トーナメント戦の結果

リーグ戦の結果

作戦分析~どのような作戦で戦ったか!?

 若狭町多目的交流広場 「若狭さとうみパーク」の天然芝コートで開催された「第73回国民体育大会[公開競技]ゲートボール競技会」では、序盤戦の作戦は、どのような作戦が選択され、どの作戦が好成績をあげたのか? 男子、女子ともに、リーグ戦24ゲームと、決勝トーナメント戦8ゲームの計32ゲームの序盤戦の作戦別勝敗数データを採取し、先攻と後攻に分けて分析してみた。


【文中&表の略語】
1G=第1ゲート 2G=第2ゲート 3G=第3ゲート GP=ゴールポール

【作戦名の説明】
2G2球=1G通過後に、1球が2G右前に、もう1球が2G横から後方に進む作戦
2G右前=1G通過後に2G右前に進む作戦
2G横(後ろ)=1通過後に2G右横から後方に進む作戦
2G正面=1G通過後に2G正面に進む作戦
2Gロング通過=1G通過に続き、長い距離の2G通過をねらう作戦
2Gロング通過失=1G通過後、2G通過に失敗したケース
強攻策=1G通過後に2G周辺の相手ボールへのタッチをねらう作戦
強攻策失=1G通過後、2G周辺の相手ボールへのタッチに失敗したケース
2巡目強攻策=2巡目の1G通過後に、2G周辺の相手ボールへのタッチをねらったケース
第2ラインぎわ=1G通過後に2Gと第2コーナーとの中間地点に進む作戦
3G周辺=1G通過後に3G周辺に進む作戦
1G後方(第1ライン中間)=1G通過後、1G後方、第1ライン中間近くに進んだケース
1G後方(第2コーナー)=1G通過後、1G後方、第2コーナー近くに進んだケース
2巡目1G後方(第2コーナー)=2巡目の1G通過後に、1G後方、第2コーナー近くに進んだケース
第1コーナー=1G通過後に第1コーナー(スタートエリア右横のコーナー)に進む作戦
第3コーナー=1G通過後に第3コーナーに進む作戦

【コート状況など】
 リーグ戦は強い雨の中で行われたため、第2ゲート周辺が水たまりの状況になり、その上を通過するとボールが止まってしまうので、比較的非力な女子チームには難所になっていた。それに加え、悪コンディションのため、2Gロング通過作戦、強攻策の長打によるプレーが避けられていた。

【男子の作戦分析】
先攻チームが18勝14敗とわずかに勝ち越す

 表1のとおり、先攻チームが18勝14敗とわずかに勝ち越した。
 その勝因は2G2球作戦から2G正面作戦まで(赤字の部分)、先攻チームの赤ボールが第2ゲート周辺に進んだのは25ゲームあり、これを15勝10敗と勝ち越したことにある。とくに先攻チーム得意の2G2球作戦が12勝5敗と勝ち越したことが大きかった。2G2球作戦は、1G通過後に1球が2G右前に、もう1球が2G横から後方に進む作戦だが、雨中戦にもかかわらず、2球の連係がきちんと距離が取れていたからだろう。
 ちなみに先攻を選択したチームの中では、第1位の岐阜県が4勝0敗、第2位の栃木県が4勝2敗と、気を吐いていた。

後攻チームが第2ラインぎわ作戦で負け越す

 表2のとおり、後攻チームは第2ラインぎわ作戦から第1コーナー作戦まで(青字の部分)の18ゲームを5勝13敗と大きく負け越した。
 とくに第2ラインぎわ作戦ではラインぎわに水がたまっている箇所が見られ、ボールが転がらずに第2ラインから離れた甘い位置に止まったところを攻められていた。しかし、先手をもらった2G2球作戦から2G横(後ろ)右前作戦まで(赤字の部分)の6ゲームを4勝2敗、2Gロング通過作戦、強攻策(黒字の部分)で5勝3 敗とし、なんとか踏ん張っていた。
 ちなみに後攻を選択したチームの中では、第1位の岐阜県が2勝0敗、ベスト8の青森県が2勝1敗、第2位の香川県が3勝2敗と、後攻でも強さを見せていた。

【女子の作戦分析】
男子とは逆に、先攻チームが15勝17敗とわずかに負け越す

 表3のとおり、先攻チームが15勝17敗とわずかに負け越した。
 その敗因は2G2球作戦から2G正面作戦まで(赤字の部分)、先攻チームの赤ボールが第2ゲート周辺に進んだのは25ゲームあり、これを14勝11敗と勝ち越したが、先攻チーム得意の2G2球作戦が6勝5敗と勝ち星が伸びなかったことが大きかった。これは、女子選手の場合、男子に比べて振り子打法(身体の前を時計の振り子のようにスティックを振る)や、またぎ打法が多く、雨中戦により正確に2球の連係ができなかったり、タッチすることができなかったことに起因している。 
 ちなみに先攻を選択したチームの中では、第1位の岩手県が4勝0敗、第2位の福井県、ベスト8の熊本県がともに2勝1敗と、勝ち星を伸ばしていた。

後攻チームが2G2球作戦と2G右前作戦で大きく勝ち越し、17勝15敗と踏ん張る

 表4のとおり、後攻チームは第2ラインぎわ作戦から第3コーナー作戦まで(青字の部分)の18ゲームを7勝11敗と負け越した。
 男子同様、とくに第2ラインぎわ作戦ではラインぎわに水がたまっている箇所が見られ、ボールが転がらずに第2ラインから離れた甘い位置に止まったところを攻められていた。
 しかし、先手をもらった2G2球作戦と2G右前作戦(赤字の部分)の7ゲームを6勝1敗と大きく勝ち越し、これが勝因につながっていた。勝利チームはいずれも、ふだんから2G2球作戦、2G右前作戦を得意にしており、雨中戦でもボールコントロールが優れていたからだろう。
 ちなみに後攻を選択したチームの中では、第3位の大阪府が5勝1敗、第1位の岩手県、ベスト8の富山県がともに2勝0敗と、“攻めの後攻”をアピールしていた。

 

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