公益社団法人 日本ゲートボール連合

国民体育大会[公開競技]ゲートボール競技会

2019年 競技結果 

入賞チーム一覧

決勝トーナメント戦の結果

リーグ戦の結果

大会レポート

 ゲートボールが国民体育大会の公開競技となって5回目となる第74回国民体育大会[公開競技]ゲートボール競技会(いきいき茨城ゆめ国体2019)が、2019年8月31日(土)・9月1日(日)、茨城県行方市の北浦運動場 北浦第1グラウンドの天然芝コートで開催された。
 今大会は、男子と女子に分かれ、全国10地域と開催県での予選会を勝ち抜いた各16チームが出場。男女とも、リーグ戦の各コート上位2チームの計8チームが決勝トーナメント戦に進出する方式がとられ、高レベルの熱戦を繰り広げた。

 

男子
岩手県が国体出場4回目にして初の第1位となる!

 

 リーグ戦を3戦全勝で勝ち抜いたのは、岩手県、香川県、鳥取県の3チーム。2勝1敗で進出したのは岐阜県、鹿児島県、山形県の3チーム。そして激戦となったコートから、なんと埼玉県と大分県は1勝2敗で進出することができた。
 トーナメント1回戦。3連覇をねらい、優勝候補と目されていた20代中心の岐阜県が、第71回岩手国体第4位の岩手県に敗れる波乱があり、前回の第73回福井国体第2位で今回は小豆島豊栄の若手中心で挑む香川県が、全国制覇経験を持つ霧島クラブのメンバーによる鹿児島県に敗れた。運を持った大分県は、2014年の世界選手権大会準優勝の上昇気流メンバーの鳥取県を下すが、第71回岩手国体第3位の埼玉県は、今年の全国選抜大会第3位のだだちゃ豆キングのメンバーによる山形県に敗れた。
 準決勝、岩手県は難敵の鹿児島県に圧勝し、大分県は試合巧者の山形県を振り切り僅差で下した。
 決勝戦は、1988年の全日本選手権大会優勝以来の決勝戦に臨む大分県と国体初の第1位に挑む岩手県の対決になった。
 1巡目、先攻の大分県は赤1番、赤3番、赤7番が第2ゲートを抑えると、後攻の岩手県は白2番が第2ラインぎわに進む。そして、白8番は第1ゲート通過に続き、第2ゲート通過を決めて、赤1番、赤3番に次々とタッチしてアウトボールとし、第2ゲートを奪還した。2巡目、大分県の赤5番が第1ゲートを通過し、第3ゲート右前の白2番へのタッチを外して以降は岩手県の一方的な展開になる。5巡目、大分県は赤7番が赤5番を上げて同点にするが、岩手県はすかさずゲート通過を成功させて3点を追加し、国体出場4回目にして見事な初の第1位を遂げた。
「毎回、技術力のあるメンバーでチームを組ませてもらって挑戦してきましたが、いつも結果を残せず、正直、主将としてしんどかったです。決勝戦は、岐阜県、鹿児島県という強敵を倒して迎えたので、勝たなきゃもったいないという欲が出て今回一番苦しかった。やっとの思いでつかんだ第1位なのでめちゃうれしいです。今後も、今回の第1位がフラッグといわれないように入賞を続けていきたいです」(岩手県・滝村崇主将・27)

 

女子
作新学院高校の現役&OGメンバーによる栃木県が国体初挑戦で第1位!

 

 女子は、作新学院高校ゲートボール部の17歳3名とOGの20代3名でチームを編成した栃木県を除き、20代選手はわずかに3名と圧倒的にシニアの選手が多かった。そして、フカフカ状態の天然芝コートは重く、ボールが転がらないため、シニア選手たちは苦戦していたが、その反面、小刻みに目標地点に進むという安定感のあるプレーが見られた。
 リーグ戦を3戦全勝で勝ち抜いたのは青森県、栃木県、岩手県、茨城県の4チーム。2勝1敗で進出したのは愛媛県、神奈川県、石川県、滋賀県の4チームで、いずれもベテランチームで大健闘した。
 決勝トーナメント1回戦。連覇をねらう岩手県は、前回の第73回福井国体リーグ戦敗退の神奈川県に内容負けを喫するという波乱。若手の栃木県は、第72回愛媛国体第3位のベテラン・石川県を下した。第72回愛媛国体第2位の青森県と、県選抜メンバーによる滋賀県は、滋賀県が快勝。開催県代表の茨城県は愛媛県に辛勝した。
 準決勝、栃木県は滋賀県と同点決勝となり、栃木県の最終打者白10番で勝利が確定した。神奈川県と茨城県の対戦は、茨城県の最終打者が上がりを決めれば、大逆転勝ちになるところだったが、神奈川県が1点差で逃げ切った。
 こうして決勝戦は、今大会の1週間前に行われた全国ジュニア大会2部クラス優勝のさがみっ子の育ての親である神奈川県と、その大会の女子1部クラスで2連覇を達成したメンバーが所属する栃木県との対決になった。中盤までシーソーゲームの展開となったが、3巡目、先攻の栃木県は赤1番が第1ゲート通過、赤7番が第1ゲート、第2ゲートを通過して3点をあげて赤6—4白と逆転する。4巡目、栃木県は2点をあげ、神奈川県も3点をあげて赤8—7白と詰め寄るが、得点源の第3ゲートを栃木県に抑えられる。5巡目、栃木県は通過タッチを成功させるなどして大量7点をあげ、さらに6巡目には赤3番が赤9番を上げて赤17—7白で快勝し、国体初出場にして第1位に輝いた。
「毎年、北関東地域予選から挑戦してましたが、ライバルの埼玉県に負けてなかなか本戦に出られませんでした。ようやく出場できた今大会では、ずっと追いかける試合が続いたので、精神的に負けないように『自信を持って!』とか『ゆっくり』などといつもみんなで心がけている言葉を掛け合い、明るい雰囲気でプレーしたことが第1位につながったと思います」(山本ちあき主将・21)

 

作戦分析~どのような作戦で戦ったか!?

 「第74回国民体育大会[公開競技]ゲートボール競技会」では、序盤戦の作戦は、どのような作戦が選択され、どの作戦が好成績をあげたのか? 男子、女子ともに、リーグ戦から決勝トーナメント戦までの各32ゲームの序盤戦の作戦別勝敗数データを採取し、先攻と後攻に分けて分析してみた。

 

【文中&表の略語】
1G=第1ゲート 2G=第2ゲート 3G=第3ゲート GP=ゴールポール

 

【作戦名の説明】
2G2球=1G通過後に、1球が2G右前に、もう1球が2G横から後方に進む作戦
2G右前=1G通過後に2G右前に進む作戦
2G横(後ろ)=1通過後に2G右横から後方に進む作戦
2G正面=1G通過後に2G正面に進む作戦
2G左前=1G通過後に2G左前に進む作戦
2Gロング通過=1G通過に続き、長い距離の2G通過をねらう作戦
2Gロング通過失=1G通過後、2G通過に失敗したケース
強攻策=1G通過後に2G周辺の相手ボールへのタッチをねらう作戦
強攻策失=1G通過後、2G周辺の相手ボールへのタッチに失敗したケース
2巡目強攻策=2巡目の1G通過後に、2G周辺の相手ボールへのタッチをねらったケース
2巡目強攻策失=2巡目の1G通過後に、2G周辺の相手ボールへのタッチに失敗したケース
第2ラインぎわ=1G通過後に2Gと第2コーナーとの中間地点に進む作戦
第2ラインぎわ2球=1G通過後に2Gと第2コーナーとの中間地点に2球が進む作戦
第2ラインぎわ浮き=1G通過後に2Gと第2コーナーとの中間地点、第2ラインから浮いた(離れた)位置に進んだケース
3G周辺=1G通過後に3G周辺に進む作戦
1G後方(第2コーナー)=1G通過後、1G後方、第2コーナー近くに進んだケース

 

【コート状況など】
  会場は屋外の天然芝コート。この大会のために新しく日本芝が張り替えられたが、1年間使用禁止にした上、芝生に圧力をかけていないため、随所に芝生がフカフカの状態が見られた。スパーク打撃の際に踏みつけた自球が半分沈み、自球の打撃の時に打撃したボールがジャンプした。

 

【男子の作戦分析】
先攻チームが重い天然芝コートに苦戦して14勝18敗と負け越す

 男子は、フカフカ状態の天然芝コートに苦戦を強いられていたが、芝生の面が重いため、強打したボールに適度にブレーキがかかり、ラインテープで止まるというラッキーな状況もあった。 ただし、軽打するときは、適度に力を入れないとボールが止まるマイナスもあった。
 表1のとおり、先攻チームが14勝18敗と負け越した。
 2G2球作戦から2G正面作戦(赤字の部分)までの27ゲームを14勝13敗と、期待外れの成績に終わり、残りの5ゲームを0勝5敗と大きく負け越した。
 ちなみに、先攻を選択した都道府県チームの中で、第1位となった岩手県、ベスト8の香川県はともに3戦全勝、ベスト8の岐阜県は2勝1敗と、天然芝を振り抜く打撃を持つ若手をそろえたチームに分があった。

 

後攻チームは先手をもらった作戦で勝利し、わずかに勝ち越す

 表2のとおり、後攻チームは第2ラインぎわ作戦から3G周辺作戦まで(青字の部分)の15ゲームを8勝7敗と勝ち越した。
 また、2Gロング通過作戦から2巡目強攻策失作戦(黒字の部分)の12ゲームを6勝6敗に持ちこみ、先手をもらった2G2球作戦から2G横作戦まで(赤字の部分)の5ゲームを4勝1敗とし、わずかながら勝ち越すことができた。
 ちなみに後攻を選択したチームの中では、第1位となった岩手県が3戦全勝、第3位の山形県が4勝2敗と、ベスト8の鳥取県が3勝1敗とし、後攻でも若手を揃えたチームがこの天然芝コートに対応していた。

 

【女子の作戦分析】
男子とは逆に、先攻チームが2G正面作戦での勝利で17勝15敗と、わずかに勝ち越す

 女子は、圧倒的にシニアの選手が多かったため、この難敵の天然芝コートに多くのチームが苦戦を強いられていた。
 表3のとおり、先攻チームが17勝15敗と勝ち越した。2G2球作戦から2G左前作戦(赤字の部分)までの26ゲームを14勝12敗と、わずかに勝ち越し、残りの6ゲームを3勝3敗と五分の成績に収め、勝ち越すことができた。とくに2G正面作戦を4勝0敗としたことが大きい。これは、この天然芝コートではシニアのプレーヤーの打球が伸びず、2G正面に進んだボールもねらわれなかったことが幸いした。
 ちなみに、先攻を選択したチームの中で、第2位の神奈川県が4戦全勝、第1位の岩手県、第3位の茨城県がともに2戦全勝とし、この天然芝コートによく対応していた。

 

後攻チームは定番の第2ラインぎわ作戦で大きく負け越し、15勝17敗と及ばなかった

 表4のとおり、後攻チームは第2ラインぎわ作戦から3G周辺作戦まで(青字の部分)の21ゲームを8勝13敗と大きく負け越した。
 このハンデを2Gロング通過作戦から2巡目強攻策作戦(黒字の部分)の4ゲームで3勝1敗と勝ち越し、先手をもらった2G2球作戦から2G正面作戦まで(赤字の部分)の7ゲームを4勝3敗とし、わずかながらばん回することができた。
 ちなみに後攻を選択したチームの中では、第1位となった栃木県が4戦全勝、第3位の茨城県が3勝1敗とし、この天然芝コートにめげずに対応していた。

 

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