2014年 世界選手権大会 ギャラリー
入賞チームの笑顔を紹介!
優勝 山西臨汾代表隊(中華人民共和国)
日本の上昇気流をワンサイドゲームで破って初優勝!
中国北部に位置する山西省臨汾市の選抜チームで、20~50代メンバーが揃う。10年前のチーム結成以来、2010年に中国・上海市で開催された前回大会ベスト8、2012年の第6回アジア選手権大会(マカオ)準優勝、中国国内でも2013年中国全国大会優勝の実績を持つ。
決勝戦では、先攻の上昇気流の赤1番が第2ゲート右前に進み、赤3番が第3ライン中間点近くに受け球に入ったのに対して、後攻の山西臨汾代表隊は白2番から白8番まで第1ゲート通過を見送った。赤7番、赤9番が第1ゲート通過に失敗したあと、白10番は第1ゲートを通過し、第1ゲート後方に進む。2巡目、赤1番は第2ゲートを通過し、赤3番にタッチしてラインぎわに送り、赤3番が第2ゲート方向に向かうスライドタッチ用の受け球に入る。白2番は第1ゲートを通過して白10番にタッチし、白10番を置き直したあと、第2ゲートを通過して、赤1番、赤3番にタッチしてアウトボールにする。その後、山西臨汾代表隊は白2番、白4番、白10番がトリオを組み、赤1番、赤3番に対して付け球戦術をとって一方的な展開とし、12-8と快勝した。
「ゲーム中はメンバー同士のやり取りを大切に、一歩一歩勝ち進んできただけで、優勝できたことに特別な理由はありません。あえて言うならば、仕事のかたわら、できる限りの時間を使って練習を重ねてきた、そのふだんからの練習の成果でしょう」
両足を揃えた中国式のまたぎ打法で正確な打撃をする楊 晋明選手(50歳)
準優勝 上昇気流(日本)
プレッシャーを感じさせない伸び伸びプレーで国際大会初入賞
岩﨑ファミリー(父、息子兄弟)を母体としたチーム。2001年の第18回全日本世代交流大会から「すこやか」等のチーム名で出場して経験を積み、2011年の第27回全日本選手権大会で準優勝して今大会出場の切符を手にした。今大会のハイライトは、準決勝の上海高東鎭門球隊(中華人民共和国)との一戦。競技時間終了のカネが鳴ったあとから、白6番の岩﨑 巧選手(22歳)がプレッシャーをものともしないロングタッチからのスパーク打撃で第3ゲート通過を決めて12-12の同点に持ち込み、さらにスライドタッチ等のスーパープレーで3点を追加して12-15の大逆転勝利を収めた。
「就職を控えたメンバーがいたり、仕事の都合などから、大会直前まで参加メンバーが定まらず、一時は出場できないのではないかと危惧したこともありましたが、なんとか出場することができました。そのようなチーム状況ですから、大会前は全員揃っての練習も少なく、ベスト8に入れたらいいなというくらいの気楽な気持ちで戦えた。それが準優勝につながったと思います」
スーパープレーを連発した岩﨑 巧選手(22歳)
第3位 TPE 新竹縣
大ベテラン主将が初出場メンバーを好リード!
李 本烽主将(62歳)は、1992年に日本で開催された第1回アジア選手権大会で第3位に入賞した新竹縣Aのメンバーで、2001年に「秋田ワールドゲームズ2011」にもチャイニーズ・タイペイ代表チームで出場して第2位、さらに2012年の第6回アジア選手権大会ベスト8という、輝かしい実績を持つ大ベテランプレーヤー。そんな李選手が中心となり、新竹縣の竹東鎭という地域のメンバーで2年前に結成したチームで、李主将以外は初出場メンバーが揃う。今大会のために、毎朝7:30~11:00、基本技術を中心に練習を重ねてきた。
「決勝トーナメント2回戦では、アジア選手権大会V3のフレンドスポーツクラブに勝利することができましたが、フレンドスポーツクラブのほうが自分たちよりもレベルが高いのは明白、第3位になれたのは運以外の何ものでもありません。今大会は、はじめてのメンバーにとって、とてもよい経験になったと思います。今後は、若い人への普及を図って、また国際大会に挑戦したいです」
初出場メンバーを好リードした李 本烽主将(62歳)
第3位 上海高東鎭門球隊(中華人民共和国)
今後の課題は天然芝コート!
前回大会が開催された上海市浦東新区高東鎭の選抜チームで、4年前に前回大会出場のために結成された30~60代の男子チーム。前回大会ベスト16、中国国内でも2011年中国全国大会優勝。各メンバーは高東鎭の各地域でプレーしているが、大会直前に10日間の集中特訓をして臨んだ。
「まず最初に、立派な競技場、きれいに維持管理された天然芝コート、観戦者の皆様からの親しみやすい声援など、素晴らしい環境の中でゲームができたことに感謝しています。また、日本チームは若く、天然芝コートに対応した技術力といい、素晴らしいと感じました。当初の目標はベスト8だったので、今回の成績には満足しています。今後は、天然芝コートにも対応できる技術力をつけて、4年後の本大会では優勝できるように精進を続けていきたいです」
中国独特の低い打撃フォームによるスパーク打撃でボールを正確な位置に送り球をする
注目を集めたチームを紹介!
TPE彰化縣芳苑國中(チャイニーズ・タイペイ)
唯一のジュニアチームが決勝トーナメント戦に進出!
今大会唯一のジュニアチームで、2008年開催の第5回アジア選手権大会の開催地となった彰化縣にある中学校の生徒、卒業生、コーチの先生で編成されている。5~6年一緒にプレーを続けているというチームワークを発揮し、決勝トーナメント戦に進出。1回戦でベスト8となった中国澳門1隊(マカオ・チャイナ)と対戦し、最後まで激しい追い上げを見せたが、1点及ばず惜敗、くやしさをにじませていた。
「全チャイニーズ・タイペイジュニア大会で優勝し、今大会に出場する機会をいただいたことに深く感謝しています」
ストローク打法のほか、中国式のまたぎ打法のプレーヤーも見られた
ガルーダ・スルット(インドネシア)
今大会最年少11歳のプレーヤーが在籍!
「スルット」は、インドネシア中部のスラウェシ島に位置する北スラウェシ州の略称で、最近、ゲートボール普及が急激に進んでいる地域である。その北スラウェシ州を中心に、スマトラ島、ジャワ島などのプレーヤーにより、今大会のために結成したチーム。メンバーは各島に住んでいるため、フェイスブックやチャットで連絡を取り合いながら一カ所に集まり、練習を重ねてきた。メンバーの平均ゲートボール歴は3年だが、予選リーグ戦2勝1敗と健闘した。
「準優勝の上昇気流とも対戦できて良い経験となりました。今後は、今大会で得た経験を持ち帰って研究していきたいです」
後列中央が、最年少11歳のバグス・トリアディ・サプトラ選手。わずか11歳にして、2012年の第6回アジア選手権大会(マカオ)をはじめ、海外オープン大会への出場経験が豊富
11~33歳の若いメンバーが揃う
ロサンゼルス(アメリカ合衆国)
今大会最高齢90歳のプレーヤーが在籍!
最高齢90歳の木山真知代選手を擁する日系人チーム。
木山選手がゲートボールをはじめたのは65歳のとき。いまは亡き夫とともに、日本、ブラジルなど海外大会を含め、様々な大会に出場してきた。現在は、老人ホームに住み、ホーム内にあるコートで毎日みっちり2時間、素振りや打撃練習を行っているという。
「ホームのコートには若い仲間も来てくれるので、一緒にプレーするのが楽しみ。こうしてどこも痛いところがなく元気にプレーできるのもゲートボールのおかげです」(木山選手)
98年の第7回大会(ハワイ)で第3位に入賞した「デイゴB」の平良 茂選手(左から2人目・62歳)も在籍する
とても90歳とは見えない、元気なプレーを披露する木山選手
タイ(タイ)
20年ぶりの本大会出場で予選リーグ戦2勝1敗と健闘!
タイの本大会出場は、1994年の第6回大会(日本・鹿児島県)以来2回目、実に20年ぶり、5大会ぶりの登場となった。20代の男子メンバーが中心となり、予選リーグ戦2勝1敗と健闘した。
「開会式、前夜祭とビッグセレモニーを開催していただき、また大会中も日差しの強いスタンドから多くの皆さんにご観戦いただいたことに深く感謝しています。また、大会を通して、各国・地域の仲間と友好を築けたことが何よりもうれしかったです」
2012年から海外のオープン大会に参加して腕を磨いてきた成果を大いに発揮した
全員がまたぎ打法でプレーしていた
中国澳門1隊(マカオ・チャイナ)
マカオチームとして本大会初となるベスト8の快挙!
マカオ・チャイナを代表する最強チームが、マカオ・チャイナとして初となるベスト8入りを果たした。チーム結成から5年。毎週3~4回、午前中に1~2時間の練習をするほか、中国の大会に参加して技術や作戦を学んできた。
「ゲートボールの魅力は常に変化があり、一つとして同じゲームがないこと。よって、練習では臨機応変に戦うことを心がけています。今大会では強いチームと対戦でき、たいへん勉強になりました」
50~60代中心の男子チーム
中国選手によく見られる正面からのスパーク打撃など、中国からの影響が色濃く見られた
初出場の国・地域チームを紹介!
チーム・ヨーロッパ(ヨーロッパ)
今大会の規模の大きさとレベルの高さにビックリ!
ベルギー、フランス、イギリス、ルクセンブルグのヨーロッパ各国のプレーヤーで編成したチーム。 クロッケーの国際チャンピオンでもあるベルナルド・タイス主将(右から3人目、59歳)を中心に、ヨーロッパのスポーツクラブや学校へのスポーツ振興を目的に2006年に誕生したマルチスポーツ組織「EUROPEAN EN SPORT」のメンバーで今大会のために結成した。
「今大会の規模の大きさと、日本をはじめ、各国・地域のプレーヤーのレベルの高さに驚きました。帰国したら、ヨーロッパの国々に積極的にゲートボールを普及していきたいと考えています」
状況に応じて、ストローク打法とクロッケー打法を使い分けていた
チーム・スイス(スイス)
スイス国旗をモチーフにしたユニフォームで大人気!
クロッケープレーヤーでもあるデイビッド・アンダーヒル主将(69歳)を中心に、3組の夫婦で編成したチーム。フレンドリーな笑顔と、スイス国旗をモチーフにしたユニフォームにより、会場の人気を集めていた。
デイビッド・アンダーヒル主将(右から2人目)は「目標の1ゲーム最少5得点を上回る6得点を取ったよ」と手の指を使ってアピール! また足元も紅白で統一!
クロッケー打法で打撃するデイビッド・アンダーヒル主将
インドGB連合A・B(インド)
パーフェクトゲームを披露!
「INDIAN GATEBALL UNION(IGU)」から「インドGB連合A・B」の2チームが初出場。19~61歳の15人で、いずれも男性プレーヤーだった。2009年から、台湾、中国、香港、マカオ、オーストラリア、インドネシア、タイの国際大会に遠征して蓄えてきた力を発揮し、予選リーグ戦ではパーフェクトゲームを披露した。
インドGB連合A(後列)とB(前列)の皆さん
ほとんどのメンバーが両足を大きく広げたまたぎ打法で打撃していた
開始式の模様
ゲームに先立ち、開始式が開催され、20の国と地域から90チーム・700人のプレーヤーが一堂に会した。
快晴のもと、行われた開始式には、新潟県内なみならず、全国からも約2200人の観戦者が詰めかけ、スタンドを埋めた
主催者を代表して、世界ゲートボール連合の小野清子会長があいさつに立ち、プレーヤーにエールを送った
来賓を代表して、あいさつをされる新潟県知事の泉田裕彦氏
聖火入場、最終走者の那須野智弘選手(30歳)が聖火台に立ち、今大会に集まった世界の仲間たちのフレンドシップファイヤーが灯された
小野清子大会長や新潟県知事の泉田裕彦氏など来賓者と、各国・地域の代表者が参加し、2回に分けて行われた始球式
審判会議・公開練習・代表者会議・開会式・前夜祭
審判会議 10:00~
今大会の審判を担当するのは、オーストラリア、ブラジル、中国、韓国、マカオ・チャイナ、チャイニーズ・タイペイ、日本の7つの国・地域からの国際審判員109人。オーストラリアの審判は本大会初登場! 審判会議では、顔合わせのあと、審判事項の確認をし、今大会の審判認定証が全員に渡された。
主管団体の新潟県ゲートボール連盟から差し入れられたヨーグルトで乾杯! 健闘を誓い合う審判の皆さん
今大会の審判認定証を手にする日本の審判団
公開練習 10:00~
会場の新潟市陸上競技場では、翌日からのゲームに備えて、参加チームの皆さんが熱心にボールの転がりなどを確認していた。
チーム・スイス
オーストラリアのプレーヤー
代表者会議 13:00~
チームの代表者が出席し、競技スケジュールなどの確認が行われた。
通訳を介して真剣な表情で競技スケジュール等を確認
開会式 15:00~
約700人の参加選手が新潟県民会館大ホールに集結し、開会式に臨んだ。開会式では、世界ゲートボール連合の小野清子会長のあいさつ、来賓挨拶などに続いて、参加チームが各国・地域ごとに紹介された。
前回優勝の福建省隊の代表者(右側)から小野清子会長へ優勝杯の返還が行われた
ユーロの旗を手に紹介を受ける「チーム・ヨーロッパ」の皆さん
手を振って紹介に応えるウルグアイの皆さん
参加チームを代表して、地元・新潟県のTKEチーム・金子将也選手(28歳)による三カ国語を駆使しての選手宣誓
前夜祭 18:00~
各チーム代表者・審判員・来賓を招いて、主管団体の一般財団法人新潟県ゲートボール連盟主催の前夜祭が、ANAクラウンプラザホテルで開催された。
前夜祭では、大会開催を祝しての鏡割りや、海外チームの注目を集めた「新潟柳都 古町芸妓」の踊りなどが披露されるとともに、新潟県特産の素材を活かした料理や日本酒が振る舞われ、大いに盛り上がった。
各国・地域の代表者や、来賓がステージに上がって乾杯!
各国・地域の代表者による迫力の鏡割り
インド、アメリカ、オーストラリアの参加者による記念撮影。各テーブルではスマホの翻訳アプリなどを駆使して交流を図る姿も見られた
気炎を上げる「チーム・ヨーロッパ」
開催地の新潟県で、大会概要についての記者発表が開かれる!
去る2014年9月16日(金)、新潟県庁にある県政記者クラブにおいて、今月26日(金)から新潟県新潟市の新潟市陸上競技場で開催される「第11回世界ゲートボール選手権大会」の直前情報についての記者発表が行われた。
会見には、今大会を主催する世界ゲートボール連合の遠藤容弘理事長、主管団体である一般財団法人新潟県ゲートボール連盟の若林靜子理事長らが臨み、新潟日報社ほか、県内のマスコミ各社が集まった。
当日は、大会の概要、出場チームの詳細等が発表され、日本では12年ぶりの開催であり、新潟では初めて開催する世界選手権大会とあって関係者の関心を集めた。大会直前となり、開催地・新潟では今大会に向けていっそうの盛り上がりを見せている。
記事の詳細については、下の記事写真をご覧ください。