公益社団法人 日本ゲートボール連合

国民スポーツ大会[公開競技]ゲートボール競技会

2025.09.11

【第79回国スポ[公開競技]競技会】競技会レポート

傾斜によってボールが曲がる、ひと癖あるコートが波乱を呼ぶ

2025年9月6日(土)・7日(日)、滋賀県長浜市・県民共済ドーム長浜で「第79回国民スポーツ大会(わたSHIGA輝く国スポ2025)[公開競技]ゲートボール競技会」が開催されました。

 

各地域および開催県での予選を勝ち抜いた代表31チーム・216名(男子16チーム・女子15チーム)が出場。会場にはコート8面が設置され、リーグ戦での激闘を経て、各コート上位2チームが決勝トーナメント戦へと進出しました。

 

砂入り人工芝の高速コートは一見整ったコンディションながら、わずかな傾斜でボールが曲がる“ひと癖”があり、選手たちを翻弄。各試合で波乱を呼びました。

【男子】東京都が強豪を撃破し、初の第1位!

リーグ戦から全試合を後攻で制し、初の頂点に立った東京都

 

 

リーグ戦で圧倒的な強さを見せたのは、前回王者の鹿児島県(霧島クラブ)。過去5回1位を誇る強豪・岐阜県(大垣心友会)と同リーグとなりましたが、直接対決でも岐阜県を倒し、3勝0敗。
前回3位の石川県(志水魁)は1勝2敗ながら得失点差で予選を突破しましたが、前回2位・地元期待の滋賀県(甲賀市&栗東市混合)はまさかの予選敗退となりました。
また。広島県(広島楓)、茨城県(取手市選抜)が初出場ながら全勝で突破するなど、新旧入り混じった熱戦となりました。

 

決勝トーナメント1回戦では波乱が続出。
鹿児島県は、岩手県(盛岡市選抜、2019年茨城国体1位)と対戦し、残り10分まではリードを守っていましたが、終盤にまさかのミスが重なり、残り1分で追いつかれると、そのまま逆転負けを喫しました。
岐阜県は東京都(千代田クラブ・3年連続ベスト8)との一戦で、中盤までは競り合いを演じましたが、東京都がタッチ通過などを決めて主導権を握り点差を広げます。最後に岐阜県の最終打者が第1ゲートから第3ゲートまで連続通過の離れ技を見せ、上がればあわや逆転の見せ場をつくりましたが、タッチが外れ、東京都が逃げ切りました。
一方、広島県は劣勢を跳ね返して福岡県(北建ジーンズ)を逆転で下し、石川県も茨城県に序盤からリードを奪って勝利し、準決勝へと進みました。

 

準決勝では東京都が石川県を7―6で振り切り、広島県は、最後まで必死に粘る岩手県を退けて決勝戦進出。
3位決定戦は岩手県が石川県を下し銅メダルを獲得しました。

 

決勝戦は東京都が序盤から主導権を握り、広島県の反撃を封じて快勝。全試合を後攻で戦い抜き、初の第1位に輝きました。

高校生を含む初出場メンバーで堂々の2位となった広島県

鹿児島県を破る殊勲を挙げた岩手県が3位入賞

【女子】平均年齢38歳の女子最年少チーム・埼玉県が安定感あふれる戦いで3度目の頂点

声かけで難コートを攻略し、安定感あふれる打撃を見せた埼玉県

 

 

女子は前回の1位・2位チームが不在の中、リーグ戦から星の潰し合いとなる混戦模様。
その中で安定感を発揮したのが前回3位の埼玉県(朝霞レディース・2023年特別国体1位)。序盤から積極的に攻めて得点を重ね、唯一の全勝でリーグ戦を突破しました。
熾烈な戦いとなったのは第3コート。
過去2回の王者・岩手県(盛岡市選抜)、2016年岩手国体で3位の東京都(ウインゲッターL)、そして20代3名を擁する広島県(広島楓)の3チームがいずれも2勝1敗で並ぶ大混戦となり、得失点差で東京都が惜しくも敗退。岩手県と広島県が決勝トーナメント戦に駒を進めました。

 

決勝トーナメント1回戦は、注目の埼玉県(朝霞レディース)と広島県の対戦。埼玉県は持ち味の早い攻めで序盤からリードを広げ、逃げ切って勝利しました。
会場を大きく沸かせたのは、開催県・滋賀県(県選抜)と新潟県(見附市  ミツケ)の一戦。残り5分で8―8と同点に並ぶ接戦となり、滋賀県が第3ゲート通過などで一気に13―8とリードを広げました。新潟県も最後に上がり2球を決めて粘りましたが、あと1点届かず、滋賀県が意地の逃げ切り勝ちを収めました。
その他の試合では、初出場の石川県(根上フラワ)が岩手県を、香川県(高松市 KL5)が青森県(弘前桜・2017年愛媛国体2位)を接戦で破る波乱。実績のあるチームが姿を消す結果となりました。

 

準決勝は埼玉県が滋賀県を寄せ付けず快勝。石川県も香川県を圧倒し、決勝戦へ駒を進めました。
3位決定戦は、滋賀県が後半にスライドタッチを決めて香川県を逆転。地元の声援を背に3位入賞を果たしました。

 

決勝戦では、埼玉県が序盤の第2ゲート攻防を制して主導権を掌握。積極的に得点を重ね、石川県もロングタッチで勝機を狙いましたが決まらず。埼玉県が18―9で快勝し、平均年齢38歳の女子最年少チームが堂々の3度目の頂点に輝きました。

ほぼ毎日練習を重ね、初出場ながら2位に輝いた石川県

地元の声援を力に3位に食い込んだ滋賀県

撮影/伊藤 守

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