- トップ
- >
- 大会情報
- >
- 内閣総理大臣杯 全日本世代交流ゲートボール大会
- >
- 大会最新情報一覧
- >
- 【第41回全日本世代交流ゲートボール大会】決勝戦の勝因を打撃表から分析!
2024.09.11
【第41回全日本世代交流ゲートボール大会】決勝戦の勝因を打撃表から分析!
2024年8月31日・9月1日に福島県楢葉町のJヴィレッジ 全天候型練習場の屋内人工芝コートで開催された第41回全日本世代交流ゲートボール大会の決勝戦について、対戦チームの打撃表(打撃内容)から勝因を分析してみよう。
決勝戦のゲーム内容
先攻 豊住(東京) 9-21 後攻 志水魁(石川)
3巡目、志水魁の第1ゲート通過からのロングタッチで局面が激変
●1巡目
豊住の赤1番は第2ゲート右横、第2ラインぎわに進むと、志水魁の白2番、赤3番、白4番は第1ゲート通過を見送る。赤5番は第2ゲートの赤1番の右斜め前に進み、白6番は第2ゲートと第2コーナーの中間、第2ラインぎわに進む。赤7番は第2ゲートの赤1番の左横に進む。
白8番は白6番を足場にして第2ゲートを通過すると、赤5番にタッチして第2ゲート右後ろ、第2ライン外にアウトボールにした。続いて赤1番にタッチするも、自球は第2ライン外にアウトボールになってしまう。
赤9番は第2ゲートの赤1番にロングタッチを決めるが、赤1番が第2ライン外にアウトボールになり、自球は第2ラインぎわに残る。白10番は第2ゲートと第2コーナーの中間、第2ラインから少し離れた地点に進む。
白8番、赤9番の予想外のプレイにより、波乱含みの幕開けとなる。
得点は赤4−4白。
●2巡目
赤1番が第3コーナー近くの第2ライン寄りに打ち入れたあと、白2番は白10番にタッチして第3コーナー近くの赤1番に付け球として送った。続いて白6番にタッチして第2ゲート寄りの第2ゲート右前に送るが、ボールが曲がって第2ライン外にアウトボールになってしまう。次いで赤7番へのタッチは失速して赤7番の手前に止まる。
志水魁の白8番の思わぬプレイで豊住が断然有利な展開になる。
その後、赤3番、白4番が第1ゲート通過を見送ったあと、赤5番が第2ゲート左正面に打ち入れ。白6番は第2ゲート左後方に打ち入れる。
赤7番は赤9番にスライドタッチして第2ゲート正面に進むと、赤9番を第3コーナーの白10番に付け球として送ったあと、赤5番にタッチして第2ゲートを通過させ、自球も第2ゲートを通過して第3コーナー近くに進んだ。白8番は第2ゲート右後ろ、第2ラインぎわに打ち入れる。
赤9番は白10番にタッチして第3ライン中間、第3ライン外にアウトボールにしたあと、赤7番にタッチして第3ゲート右前に送るが、打球が強く、アウトボールにしてしまう。続いて赤1番、赤5番と次々にタッチして2球とも第2ゲート右前に送り、自球は2ゲート左前に進む。白10番は第3ライン中間、第3ラインぎわに打ち入れる。
波乱含みの展開となるが、豊住有利の展開が続く。
得点は赤6−5白。
●3巡目
赤1番は赤5番にタッチして第2ゲート右後ろの白8番に付け球として送ったあと、赤9番にタッチして第2ゲート右前の白2番に合わせて2球ともに第2ライン外にアウトボールにする。次いで第2ゲートを通過し、白6番にタッチして第3ゲート右後方、第4ライン外にアウトボールにしたあと、第3ゲート右前に進む。白2番は第3ライン中間、第3ライン寄りに打ち入れて白10番につなぐ。赤3番は第1ゲートを通過して、第2ゲート右横に進み、赤5番につないだ。
ここで白4番は第1ゲートを通過して第2ゲート右後ろ、第2ライン寄りの赤5番へのロングタッチを決めた。そうして赤5番を第3ゲート右前の赤1番に合わせるが、赤5番のみが第3ゲート右前、第4ライン外にアウトボールになる。続いて白8番にタッチして第3ゲート右前の赤1番に付け球として送る。次いで赤3番にスライドタッチして第2ゲート左裏に進み。赤3番を第3ライン中間、第3ライン外にアウトボールにして、自球はその地点に止まる。
得点は赤8−6白だが、この白4番のプレイで急転直下に局面が変わり、志水魁の大逆転がはじまった。
アウトボールの赤5番、赤7番、赤9番が打ち入れる間に、白8番は赤1番をアウトボールにし、白6番を赤7番に送り、第2ゲート右裏に進む。
白10番は白2番を第2ゲート正面に送り、白4番へのロングタッチを決め、白4番を第2ゲート右前に送り、白8番を第2ゲート左裏に送り、自球は第2ゲート左正面に進んだ。
これで志水魁には第2ゲート利用の連続した通過タッチがセットされた。
得点は赤8−6白。
●4巡目
この回、志水魁は通過タッチを交えて一気に8点をあげ、豊住は赤9番が第2コーナー隅からロングの距離による第2ゲート通過を決める。
得点は赤9―14白と大逆転。
●5巡目
志水魁は白2番が第3ゲートを通過して上がりを決め、白6番が白10番を上げたところで、競技時間終了。続いて白4番にタッチし白4番を上げて、白6番はその場にとどまり、ゲームセット。
得点は赤9―21白と大差での初優勝を飾った。
第2ゲートの攻防を制し、序盤を有利に展開した豊住
3巡目に局面を変えたあと、第2ゲート利用の連続した通過タッチをセットする志水魁
打撃表から分析する志水魁の勝因
局面を打開した後は連続の通過タッチで圧倒
打撃表を見ると、全体的な内容で志水魁が豊住を圧倒している。
得点が9−21と大差なこともあるが、志水魁は打数が「98回」、上がりが「4回で8得点」、タッチが「28回」と断然リードしている。
特筆すべきは、通過タッチの「4回」である。
志水魁は、3巡目に白4番が第1ゲート通過後にロングタッチを決めて豊住の2球をアウトボールにすると、相手がアウトボールの打ち入れをしている隙に、第2ゲート利用の連続した通過タッチをセットし、一気に大量得点を獲得して大逆転した。
打撃分析&文/高橋隆輔(スポーツライター)
撮影/伊藤守