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ニュース

2024.08.14

ジュニア

【第29回全国ジュニアゲートボール大会】
作戦分析〜どのような作戦で戦ったか!?

第29回全国ジュニアゲートボール大会では、序盤戦の作戦は、どのような作戦が選択され、どの作戦が好成績をあげたのか?
3クラスごとに序盤戦の作戦別勝敗数データを採取し、先攻と後攻に分けて分析してみた。

 

はじめに

本大会は例年、彩の国くまがやドームの人工芝コートで開催されているが、今年のくまがやドームの人工芝は例年と違い、フカフカとしてボールコントロールが安定しなかった。
このため、各クラスともに長距離の打撃を必要とするロング2G通過作戦や、強攻策を避ける傾向が見られた。

作戦名の説明

※各作戦については、下のコート図のアルファベッド文字部分を参照。

 

●主に先攻チームの作戦(表1〜6の赤字部分の作戦)
2G右前=第1ゲート通過後に第2ゲート右前に進む作戦(A
2G正面=第1ゲート通過後に第2ゲート正面に進む作戦(B
2G横(後ろ)=第1ゲート通過後に第2ゲート右横から後方に進む作戦(C
2G左前=第1ゲート通過後に第2ゲート左前に進む作戦(D
2G2球=第1ゲート通過後に、1球が第2ゲート右前に、もう1球が第2ゲート横から後方に進む作戦(AとC

 

○主に後攻チームの作戦(表1〜6の青字部分の作戦
第2ラインぎわ=第1ゲート通過後に第2ゲートと第2コーナーとの中間地点に進む作戦(E
3G周辺=第1ゲート通過後に第3ゲート周辺に進む作戦(F
第1コーナー=第1ゲート通過後に第1コーナー(スタートエリア右横のコーナー)に進む作戦(G
1G後方=第1ゲート通過後に、第1ゲート後方、第2コーナー近くに進んだケース(H
GP周辺=第1ゲート通過後に、第1ゲート後方、ゴールポール近くに進んだケース(I

 

▽先攻チーム、後攻チームともに使う作戦(表1〜6の黒字部分の作戦)
ロング2G通過=第1ゲート通過に続き、長い距離の第2ゲート通過をねらう作戦(J
強攻策=第1ゲート通過後に第2ゲート周辺の相手ボールへのタッチをねらう作戦(K

 

※下の各表で作戦名の後ろに「失」がある場合は、その作戦に失敗したケース

 

男子1部クラス(15歳以上18歳未満の男子)
先攻、後攻チームともほぼ五角の戦いに!

表1の通り、先攻チームが1巡目で第2ゲート周辺に進めなかったのは19ゲーム中、わずかに2ゲーム(表1の青字の第2ラインぎわ作戦)。しかし、後攻チームの健闘により、10勝9敗に終わった。

 

表2の通り、後攻チームは第2ラインぎわ作戦を5勝8敗とがんばり、ロング2G通過作戦(失も含む)で1勝1敗、強攻策で1勝0敗とした。

 

前回大会の今クラスは先攻チームの圧勝だったので、今大会では後攻チームが第2ラインぎわ作戦で踏ん張ったと言える。

 

※前回大会の作戦分析記事は、こちらからご覧ください

2連覇を達成した開成学園 意(東京)の司令塔を務めた須田主将(16)

2部クラス(6歳以上15歳未満の男女)
先攻チームが2G2球作戦などで18勝14敗と勝ち越す

表3の通り、先攻チームが1巡目で第2ゲート周辺に進めなかったのは32ゲーム中、わずかに6ゲーム(表3の青字部分)。これを3勝3敗とし、2G2球作戦を7勝2敗として18勝14敗と勝ち越した。

 

表4の通り、後攻チームは先手をもらった6ゲームを4勝2敗(表4の赤字部分)、強攻策(失を含む)で3勝1敗と大健闘。しかし、定番の第2ラインぎわ作戦と3G周辺作戦が7勝15敗に終わり(表4の青字部分)、負け越した。

 

ちなみに、前回大会の今クラスでもほぼ同内容で先攻チームが快勝している。
今クラスでは、先攻の場合は2G2球作戦で勝利、後攻の場合は第2ラインぎわ作戦で敗退という傾向は、来年以降も続くのかに注目したい。

念願の初優勝を決めたEフォース クリアンサス(三重)の下村主将(14)は前回大会から作戦を担当

女子1部クラス(15歳以上18歳未満の女子)
定番作戦で先攻時1勝、後攻時2勝の成績

表5と6の通り、参加したのが栃木県代表・作新学院の2チームのみだったため、リーグ戦から計3試合が行われ、2〜3年生チームの作新フェアリーズが先攻で1勝、後攻で2勝して全勝優勝を飾った。

 

作新フェアリーズは、先攻時には定番の2G右前作戦で1勝、後攻時にも定番の第2ラインぎわ作戦で1勝したほか、先手をもらった試合でもやはり定番の2G右前作戦で1勝をあげている。
作新学院ゲートボール部は、練習において打撃の基礎練習に時間を割いているが、作戦的にも定番の作戦をしっかり練習していることが見て取れる。

優勝した作新フェアリーズは、作新学院高校ゲートボール部の卒業生で全日本選手権大会V2経験を持つ加藤監督が作戦を担当

作戦分析・文/高橋隆輔(スポーツライター)
撮影/伊藤守、山村佳人

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