2025.09.18
世代交流
【第42回全日本世代交流ゲートボール大会】大会レポート
全国から3世代で編成した31チームが集結

2025年9月13日(土)・14日(日)、千葉県浦安市・ブリオベッカ浦安競技場にて「内閣総理大臣杯 第42回全日本世代交流ゲートボール大会」が開催されました。
今大会には、15歳未満・15歳以上65歳未満・65歳以上の選手で編成した“3世代チーム”が全国から31チーム出場。
1日目は全8コートで各4チーム(第8コートのみ3チーム)のリーグ戦が行われ、各コート上位2チーム、計16チームが2日目のトーナメント戦へ進出しました。
ロングパイルの人工芝は、大会直前にローラーをかけて芝が寝ており、ボールは速く転がるコンディション。さらにコートの一部にはボールが傾斜や跳ねやすい箇所もあり、とくに第2ライン際では慎重な打撃が求められました。選手たちは互いに声を掛け合いながら、猛暑と強い海風の中で熱戦を繰り広げました。
熾烈なリーグ戦 ―「死のリーグ」から志水魁と霧島クラブが突破
今大会には、前回王者・志水魁(石川)、第36回優勝・萬燈組AとB(愛知)、第34回優勝・霧島クラブ(鹿児島)をはじめ、歴代王者が多数出場。例年以上にハイレベルな戦いとなりました。
とくに注目を集めたのは、強豪が同居した第1コート。
この「死のリーグ」を制したのは、3勝全勝の志水魁。霧島クラブは萬燈組Aに勝利して2位通過、萬燈組Aは予選敗退という波乱の展開になりました。
リーグ戦を全勝で突破したのは、志水魁、健祥会(徳島)、広島楓(広島)、來蓮華B(鹿児島)、千代田クラブ(東京)、都城友の会(宮崎)、クレスト(千葉)の7チームでした。

「死のリーグ」で惜しくも予選敗退となった萬燈組A
波乱続出のトーナメント戦
トーナメント戦は1回戦から波乱の連続。
前回王者・志水魁は福島に敗れ、過去3度優勝の小松島(徳島)は霧島クラブとの接戦の末に逆転負け。過去2回優勝のTKE(新潟)も都城友の会に押し切られ、賢愼(神奈川)は千代田クラブの勢いに屈しました。
賢愼は、和田悠誠・賢愼兄弟を擁して第40回準優勝など本大会を盛り上げてきたチーム。弟の賢愼選手が14歳でジュニア選手としては本大会最後の出場でしたが、残念な結果となりました。
一方で、第22回優勝の健祥会や、第40回3位のE・フォースKI(三重)、第28回3位の広島楓、萬燈組Bらが勝ち上がりました。
2回戦では霧島クラブ・健祥会・都城友の会がともに一方的な展開での勝利。
直前の国スポで「東京都」として初の1位に輝いた千代田クラブは萬燈組Bを終盤に逆転で下し、ベスト4に進出しました。
準決勝では、霧島クラブが長距離のスライドタッチやロングタッチを連発して千代田クラブを圧倒。もう一方の山場では、都城友の会が健祥会を突き放して決勝戦進出を果たしました。

直前の国スポ1位の勢いそのままに3位に輝いた千代田クラブ

第22回大会優勝以来、久々の入賞を果たした健祥会
決勝戦 ― ジュニア選手が決めた“神プレー”

“神プレー”を魅せた霧島クラブの楠見笑来選手
決勝戦は霧島クラブと都城友の会の顔合わせ。奇しくも、8月開催の第30回全国ジュニア大会(2部クラス)決勝戦と同じカードとなりました。
霧島クラブは前半からリードを徐々に広げ、中盤にはジュニア選手・楠見笑来(えくる)選手(12)がロングタッチと長距離の合わせ球を連続成功。都城友の会も第2ゲート利用のタッチ通過で追い上げましたが、最後に再び楠見選手が長距離の合わせ球で相手の勝負球をアウトボールにし、勝利を決定づけました。
霧島クラブは第34回大会以来、8年ぶり2度目の優勝を果たしました。

安定感あふれるプレーでチームに貢献していた都城友の会・又木選手(44)

決勝戦後、お互いの健闘をたたえ合う両チームのキャプテン
写真/伊藤 守