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公益社団法人 日本ゲートボール協会

ニュース

2025.09.19

世代交流

【第42回全日本世代交流ゲートボール大会】決勝戦 ― 打撃表から見る勝因

2025年9月13日(土)・14日(日)、千葉県浦安市・ブリオベッカ浦安競技場(屋外人工芝コート)で開催した「第42回全日本世代交流ゲートボール大会」。
決勝戦は、先攻・霧島クラブ(鹿児島)が15―8で後攻・都城友の会(宮崎)を下し、見事優勝を飾りました。
ここでは、決勝戦の展開を振り返り、両チームの打撃表をもとに勝因を分析します。

決勝戦の展開
先攻 霧島クラブ(鹿児島)VS 後攻 都城友の会(宮崎)

【1巡目】第2ゲートを抑えた霧島クラブ、やや有利な出だし
霧島クラブの赤1番は第1ゲート通過を通過し、第2ゲート右前・ライン寄りに進む。都城友の会の白2番は第1ゲート通過を見送る。
以後、霧島クラブは赤3番が第1ゲート通過を見送り、赤5番は第1ゲートを通過し、第3ライン中間地点のラインから少し離れたた地点に進み、赤7番は第1ゲート通過を見送り、赤9番は第1ゲートを通過し、第2ゲート右前、赤1番の前に進む。
一方、都城友の会は白4番が第1ゲート通過を見送り、白6番が第1ゲート通過に失敗し、白8番が第1ゲート通過を見送り、白10番が第1ゲートを通過し、第1ゲート左後方・第2ラインから少し離れた地点に進み、反撃の足がかりをつくる。
得点は赤3―1白、霧島クラブが第2ゲートを抑えているだけに有利な展開になっている。

 

【2巡目】霧島クラブがじりじりと押す
霧島クラブは赤1番が第2ゲート通過、赤3番が第1ゲート通過、赤9番が第2ゲート通過とし、都城友の会は白2番、白8番が第1ゲートを通過して得点は赤6―3白となり、霧島クラブがじりじりと都城友の会を押し切っているという展開になった。

 

【3巡目】都城友の会、態勢を整える
霧島クラブは赤1番が第3ゲート利用の通過タッチに成功したが、2打権を第1ゲート左後方・第2ラインぎわの赤3番へのつなぎ球に使うという手堅さを見せる。その赤3番が長距離で第2ゲートを通過し、赤5番も第2ゲートを通過して第3ゲート右後方に進み、赤9番につなぐ。
ここで白6番が浅く第1ゲートを通過し、第3ゲート左後方の白2番にスライドタッチをして第3ゲート右後ろに進む。白2番を第2ゲート左上にスパーク打撃で送り球をしてから、赤5番、赤9番をアウトボールにして第2ゲート左後ろに進む。アウトボールの白8番が第2ゲート右後方に打ち入れ、白10番が第2ゲートを通過し、なんとか態勢を整えてきた。
得点は赤9―5白と、依然として霧島クラブがリードしている。

 

【4巡目】タッチ通過に成功、都城友の会が反撃の糸口
第4コーナー近くにいた赤1番は第3ライン中間・ラインぎわに進んだ白10番に約6mのロングタッチを決める。白10番を第2ゲート右後ろの白8番に合わせ球をして2球ともアウトボールにする。
それでも白2番は白6番を第2ゲート正面に送り、自球は第2ゲート左脚に当てて止まり、タッチ通過をセットする。白4番は第1ゲートを通過し、白6番へのタッチを外し、第2ゲート後方・ライン寄りに流れる。白6番はタッチ通過に成功し、白2番を第2ゲート右前・ラインぎわに送り、2打権で第3ゲート右前の赤9番にタッチし、第4コーナー近くの赤1番に合わせ球をするが、赤9番のみを第3ライン外にアウトボールにする。そして、第3ゲートを通過し、第3ゲート右後方に進む。
霧島クラブの赤7番は第1ゲート、第2ゲートも通過して、得点は赤11―8白となる。

 

【5巡目】赤1番の大ファインプレーで勝負あり
第4コーナー近くの赤1番は自球の前に打ち入れた赤9番にタッチし、赤9番を第2ゲート前の白2番に合わせ球をして2球ともにアウトボールにする。わずかに望みをかけた白2番を失い、都城友の会は涙を飲んだ。
白2番が打ち入れたあと、赤3番の打順で競技時間終了となり、赤3番は赤7番と自球を第3ゲート通過。赤1番の長距離での上がりには失敗するが、自球を長距離で上げて得点は赤15―8白とし、霧島クラブは8年ぶり2度目の優勝を決めた。

 

打撃表から見る霧島クラブの勝因
霧島クラブはタッチ数で優位に立ち、後半のスパーク打撃(合わせ球)で勝負を決定づけた

打撃表を見ると、霧島クラブがわずかにタッチ数の部門で都城友の会に勝り、終盤のスパーク打撃数(合わせ球)の部門で一気に勝利をつかんだと言える(打撃表の黄色部分)
霧島クラブは確実にチャンスをつくり、都城友の会になかなか挽回の機会を与えずに、後半の最終打者でゲームを決めたという決勝戦になった。

 

奇しくも、この両チームは8月の「第30回全国ジュニアゲートボール大会(2部クラス)」決勝戦と同じ顔合わせ。両大会とも大会前に一緒に練習を励み、霧島クラブは都城友の会を育てようとしているかのように思える。

霧島クラブ・楠見主将(42)

都城友の会・水久保主将(写真左・44)、上原選手(打者・51)

打撃分析・文/高橋隆輔(スポーツライター)
撮影/伊藤 守

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