2020.11.02
JGU
【シリーズ Gateball make friends!】No.2:坂井博明さん(山梨)
「シリーズ Gateball make friends!」では、全国各地でプレーを楽しんでいるゲートボール男子&女子を紹介していきます。
シリーズ2回目にご登場いただくのは、今秋、山梨県北杜市の2つの高校で行ったゲートボール体験教室で指導にご協力いただいた坂井博明さん。東京から北杜市に移住されて7年目、今年から北杜市ゲートボール協会事務局長を引き受けられた坂井さんに、移住の経緯やゲートボールをはじめられた理由などをお伺いしました。
(聞き手・文/日本ゲートボール連合 中村健治)
[プロフィール]退職後の2013年、東京から山梨県北杜市に移住。地域のゲートボール大会への参加をきっかけとして、2015年に北杜市ゲートボール協会に入会。2020年から同協会の事務局長を務める。67歳
7年前に東京から山梨に移住
ゲートボールなどの趣味を通して地域に溶け込む
北杜市に移住した動機
坂井さんに移住した動機をお伺いすると………。
「50代に入り、60歳定年退職後の心身とも健康で動ける20年、80歳までの人生設計について夫婦で話し合った結果、最期の棲み処を考えることにしました。夫婦とも東京生まれなので、東京に日帰りできる場所(20km圏内)を条件として、観光を兼ねて現地調査をするうちに、自然環境の良い田舎暮らしで趣味(家庭菜園・山歩き・スポーツ)を楽しめる場所にしようと気持ちが固まっていきました。そうして、長野・山梨で物件探しに歩き回った結果、最終的に北杜市を落ち着きました」とのことだった。
とくに、コロナ禍でソーシャル・ディスタンスや通勤に気を遣う我々からすれば、移住は羨ましい限りである。
ゲートボールとの出会い
坂井さんがゲートボールをはじめたきっかけは?
「移住した翌年、地域の夏祭りで、行事の1つとして4地区対抗ゲートボール大会があり、人数が足りないとのことで参加したのがはじまりです。近所にいらした市ゲートボール協会の会長さんから熱心な勧誘を受け、当時は趣味などのスケジュールにゆとりもあったことから会員加入をして今日に至ります。いまではゲートボールを通じて、地域の人たちと知り合い、家庭菜園から畑に、シェア田んぼの米作り、グラウンドゴルフなどと趣味も増えて忙しく、楽しい田舎暮らしを満喫しています」とのことで、ゲートボールなどの趣味を通して地域に溶け込み、理想的な移住生活を送られている。
ゲートボールに今、思うこと
「入会当時から感じていることですが、ゲートボールを普及してきた先達(ベテラン)が勝ち負けに拘り、怒号叱責が飛び交う『競技スポーツ』になっていることに危惧しています。役員自らがまず意識改革をして組織全体でマナー向上に取り組めば、笑顔が溢れる誰でも楽しめるゲートボールになると思います。先日、甲陵高校1年生120名のゲートボール体験教室に指導者として参加しましたが、素直に喜びや悔しさを表しながら楽しくプレーをしている生徒たちの姿を目の当たりにしました。こうした高校生への指導経験を通して、今のゲートボール界に対して次のような課題が見えてきました。
1)高齢者がするスポーツのイメージの払拭
2)やさしい・楽しいゲートボール体験機会の設定
3)今後の普及促進にどう繋げていくか、そのための指導者の育成
誰もが楽しめるバリアフリースポーツ『ゲートボール』が、地域住民と移住者(こちらでは新住民と言っています)の交流の懸け橋になれるよう願っています」
以上のように、坂井さんは、ゲートボールへの思いを率直に語ってくださった。
折しも、全国でゲートボール再生事業を展開している日本ゲートボール連合では、坂井さんが提起した課題を1つずつ早急に解決していかなければならないと考えている。
ゲートボールの将来の存続のためにも、我々中央団体に課せられた責任は重い。
※坂井博明さんが指導者として参加された「北杜市立甲陵高校(山梨)ゲートボール体験教室を開催して」の記事は、下記をクリックするとご覧いただけます。