【第25回記念発祥の地杯全国大会】朝霞高校前校長の講演や高校生による交流会も実施
ゲートボール発祥の地は、どこかご存じですか?
日本は北海道芽室町なんです。1947年、北海道在住の鈴木栄治氏(のちに和伸に改名)によって、ヨーロッパの伝統的な競技「クロッケー」をヒントに、戦後の混乱期で満足な遊び道具のない子どもたちのために考案されました。
その芽室町で、2012年9月1日(土)・2日(日)、第25回記念発祥の地杯全国ゲートボール大会(主催:芽室町、芽室町教育委員会)が開催されました。本大会は、同町が1986年に発祥の地に認定されたことを記念し、翌年から毎年開かれています。
今回は25回目の記念大会ということで、大会に先立ち、記念イベントとして「ゲートボールフォーラム」と「高校生による交流会」も実施されました。
大会前々日の8月30日(木)に行われたのが「ゲートボールフォーラム」。全国ジュニア大会常連校である埼玉県立朝霞高校の前校長である岡部清治氏による「地域が支えるゲートボールまちづくり」と題された記念講演が行われ、岡部氏は「高齢者との交流が高校生のコミュニケーション能力の向上につながっている。ゲートボールが地域の世代間交流など、マチづくりに果たす役割は大きい」と、ゲートボール効果を強調しました。その後、芽室町長の宮西義憲氏ら6人によるパネルディスカッションも行われました。
翌日31日(金)には、本大会に2年連続出場の朝霞高校(埼玉)、作新学院高校(栃木)と、地元の白樺高校、芽室高校の約60人の高校生による交流会が行われました。最初に、道外の2校が初心者の地元高校の生徒たちに基本を指導したあと、8チームに分かれて練習試合をしました。この9月にゲートボール同好会が誕生したばかりの白樺高校からは22人が参加し、8月中旬に校内に完成した専用コートで連日2時間練習を続けてきた成果を十分に発揮。白樺高校の生徒は「スイング方法など勉強になった。練習を積み、来年は全国ジュニア大会参加を目指したい」と目を輝かせていました。
そして、その翌日から2日間にわたり開催された今大会には、全国から、先に紹介した朝霞高校(埼玉)、作新学院高校(栃木)などの高校生チームを含む85チーム・511人が出場。その中には、東日本大震災の被災地・岩手県から参加した3チームの姿も見られました。いまも仮設住宅に住むという参加者は「津波で用具を流されましたが、芽室町の皆さんから多くのスティックやボールを送っていただいた。そのお礼をぜひ言いたくて参加しました」と語っていました。
競技は、最初に5チームによる予選リーグ戦で1〜5位の順位を決め、次に順位別の決勝トーナメント戦が行われました。その結果、地元・北海道の当麻イーグルスが初優勝、岩手県から参加のI.G.Aが準優勝、初出場のBRAVE(東京)が第3位に入賞しました!