公益社団法人 日本ゲートボール連合

全国社会人ゲートボール大会

2024.08.16

【第22回全国社会人ゲートボール大会】作戦分析〜どのような作戦で戦ったか!?

第22回全国社会人ゲートボール大会では、序盤戦の作戦は、どのような作戦が選択され、どの作戦が好成績をあげたのか?
序盤戦の作戦別勝敗数データを採取し、先攻と後攻に分けて分析してみた。

はじめに

今大会のくまがやドームの人工芝はフカフカしていて柔らかくボールコントロールが難しかった。
そのため、長距離の打撃を必要とするロング2G通過作戦や、強攻策を避ける傾向が見られた。技術レペルが優っている社会人プレイヤーでも多くのチームがそれら作戦の選択を見送っていた。

作戦名の説明

※各作戦については、下のコート図のアルファベッド文字を参照。

 

●主に先攻チームの作戦(表1〜2の赤字部分の作戦)
2G右前=第1ゲート通過後に第2ゲート右前に進む作戦(A
2G正面=第1ゲート通過後に第2ゲート正面に進む作戦(B
2G横(後ろ)=第1ゲート通過後に第2ゲート右横から後方に進む作戦(C
2G左前=第1ゲート通過後に第2ゲート左前に進む作戦(D
2G2球=第1ゲート通過後に、1球が第2ゲート右前に、もう1球が第2ゲート横から後方に進む作戦(AとC

 

○主に後攻チームの作戦(表1〜2の青字部分の作戦)
第2ラインぎわ=第1ゲート通過後に第2ゲートと第2コーナーとの中間地点に進む作戦(E
3G周辺=第1ゲート通過後に第3ゲート周辺に進む作戦(F
第1コーナー=第1ゲート通過後に第1コーナー(スタートエリア右横のコーナー)に進む作戦(G
1G後方=第1ゲート通過後に、第1ゲート後方、第2コーナー近くに進んだケース(H
GP周辺=第1ゲート通過後に、第1ゲート後方、ゴールポール近くに進んだケース(I

 

▽先攻チーム、後攻チームともに使う作戦(表1〜2の黒字部分の作戦)
ロング2G通過=第1ゲート通過に続き、長い距離の第2ゲート通過をねらう作戦(J
強攻策=第1ゲート通過後に第2ゲート周辺の相手ボールへのタッチをねらう作戦(K
※作戦名の後ろに「失」がある場合は、その作戦に失敗したケース

 

先攻チームが20勝13敗と大きく勝ち越す
健祥会キングはすべて先攻で全勝優勝!

2連覇を達成した健祥会キング(徳島)は7ゲームすべて先攻を選択し、全勝で優勝を飾った。写真は中村太一主将(50)

2大会連続第3位のセブンイレブンチワワズ(長野)は後攻時に3勝1敗と力を発揮した。写真は宮澤仁一主将(45)

表1のとおり、先攻チームが20勝13敗と大きく勝ち越した。
先攻チームが1巡目で第2ゲートに進められなかったのは、33ゲーム中、8ゲーム(表1の黒字と青字部分)。逆に言うと25ゲームが第1ゲートを通過して第2ゲート付近に進んだわけで、先攻チームの第1ゲートの通過率の高さがうかがえる。
その後手に回った8ゲームを5勝3敗とし、定番の作戦(表1の赤字部分)を15勝10敗で、先攻チームが勝ち越している。
特記すべきは健祥会キング(徳島)が、7ゲームすべて先攻を選択し、全勝で優勝したことである。

 

表2のとおり、後攻チームは定番の作戦(表2の青字部分)で6勝12敗と負け越したことが痛かった。
後攻を選択したチームで元気だったのが、2大会連続第3位になったセブンイレブンチワワズ(長野)で後攻時3勝1敗の好成績を収めた。

 

ちなみに、前回大会でも先攻チームが大きく勝ち越しており、次回もこの傾向が続くのかに注目していきたい。

 

 
 
作戦分析・文/高橋隆輔(スポーツライター)
撮影/伊藤守、山村佳人

 

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