公益社団法人 日本ゲートボール連合

文部科学大臣杯 全日本ゲートボール選手権大会

2018年 ギャラリー 

入賞チームの横顔

優勝 作新学院(栃木)
高校生と卒業生で編成したチームが前回チャンピオンを破る!

 作新学院は、作新学院高校の現役ゲートボール部員と卒業生で編成したチームで、部を担当して15年目の岩田良文教諭(写真左端)が監督を務める。全国ジュニア大会では通算7回もの優勝を誇るが、本大会では過去2回出場し、第32回大会ベスト8がいまままでの最高位だった。
 作新といえば、その豊富な練習量に定評がある。現役部員は、平日は毎日、土日は大会で腕を磨き、社会人や大学生となった卒業生もできる限り現役とともに練習を重ねてきた。
 今大会は、1次リーグ戦で前回チャンピオンの萬燈組(愛知)をはじめ、強豪ひしめく激戦区からのスタートとなったが、萬燈組にも勝って3勝全勝で勝ち上がった。決勝は萬燈組との再戦となったが、後半、第2ゲート周辺を巡ってのタッチ合戦を制し、堂々と初優勝を決めた。
 念願の優勝をついに叶えた岩田先生は「いままでお世話になってきた諸先輩方や地域の皆さんのおかげです」と言葉を詰まらせた。
 一方、メンバーたちは「1次リーグ戦の組み合わせを見たときは不安になりましたが、全勝で勝ち上がったことで波に乗ることができました。勝因は、メンバー同士の声がけです。『いつも通り!』『ゆっくり!』という言葉を大会中、何百回と口にしたことか……。今後の目標は2連覇はもちろんですが、オープン戦でもチャンピオンに見合ったプレーができるように、さらに練習をしたいです」と冷静に語っていた。

 

準優勝 萬燈組(愛知)
ここ一番で決めきれず、2連覇を逃す!

 県内各地から集まった20〜30代選手によるチームで、第31回大会で初優勝すると、第32回大会準優勝、そして前回で2度目の優勝をなし遂げ、チャンピオンに返り咲いた。国内トップチームとの呼び声も高い強豪である。
「2連覇をねらっていましたが、後輩の作新学院に2度も負けてしまい、くやしいです。作新学院とはオープン戦でもよく顔を合わせましたが、経験を積んで成長してきた、うまくなったなと感じました。今回、チームの調子はわるくなかったんですが、ここ一番で決められなかったことが敗因です。もっと打ち込みをして、もっとメンタルも鍛えないとダメですね」

第3位 小松島ネクサス(徳島)
高校生中心の最年少チームが初出場で第3位に食い込む

 今年の全国ジュニア大会・男子1部クラスで初優勝した、平均年齢16.2歳の今大会最年少チームが、彗星の如く登場し、第3位に入賞する快挙を遂げた。
 今年7月の全国ジュニア大会以降、学校帰りにできるだけ地域の練習コートに集まり、まだ明るいうちは試合形式で練習、暗くなってからも短距離やスパーク打撃による練習を続けてきた。
「準決勝は相手がうまかった。くやしいけれど、力を全部出し切ったので悔いはありません。それに、リーグ戦で大垣心友会や霧島クラブという、なかなか対戦できない強いチームと試合ができて勉強になりました。また、県の予選を勝ち抜いて、この舞台に戻ってこられるようにがんばります」

第3位 大垣心友会(岐阜)
ジュニア時代以来、実に12年ぶり、2度目の第3位

 今年の福井国体[公開競技]ゲートボール競技会で2連覇達成、通算3度目の第1位に輝いた20代チーム。萬燈組とともに国内トップチームに数えられるチームだが、本大会との相性はわるく、過去5回の出場のうち、入賞は大垣ジュニア時代の第22回大会での第3位のみ。
 今大会も、準決勝の萬燈組戦で終盤に優位に立つも、最後の最後に逆転負けを喫してしまい、がっくり肩を落としていた。
「今回はリーグ戦から歯車が噛み合わない感じで、それでもなんとかギリギリで準決勝まで上がってきました。準決勝は最後に相手がうまかったということもあるけれど、勝てた試合だけにショックが大きいです。いつも通りの調子で致命的なミスもなかったのに、あえていえば、できるであろうプレーができなかったことが敗因かもしれません。また予選会からやり直して、来年も選手権、国体、世代交流大会など、できるだけ多くの全国大会に出場したいです」

注目チーム&選手紹介

平均年齢16.2歳の最年少チームが2次リーグ戦進出!
小松島ネクサス(徳島)

 今年の全国ジュニア大会・男子1部クラスで優勝した高校生メンバーを中心としたチームが初出場。
「選手権は、ジュニア大会と雰囲気がまるで違う。全然レベルも違うのでやりにくい」と、1次リーグ戦の1試合目は緊張でガチガチになり、惜しい内容負け。しかし、2試合目は気を引き締めてパーフェクト勝利。そうして迎えた3試合目、今年の国体で通算3度目の第1位に輝いた岐阜県メンバーによる大垣心友会との対戦では、猛追する大垣心友会を最後に振り切り、1点差で勝利して2次リーグ戦進出を決めた。
「1次リーグ戦は顔触れから甘いリーグではないと感じていましたが、ギリギリで上がることができてうれしい。この勢いでトーナメント戦に進みたいです」

平均年齢77.8歳の最高齢チーム
オホーツクスパーク(北海道)

 80代4選手が所属する北見市のチームで、ゲートボール歴30年以上のベテラン揃いだが、こちらも初出場。北海道予選会では強豪を次々と倒し、まさかの初優勝に大喜び。思い出にもなるからと、苫小牧から大洗までフェリーで17時間かけて会場にやってきた。
「1次リーグ戦の相手は、最年少チームをはじめ、若くてレベルの高いチームばかりで負けてしまいましたが、若い彼らはチームメートがミスをしても怒ることなく、スポーツマンシップに溢れていて、その姿勢がたいへん勉強になりました。気持ちよく楽しく競技できました」

男女最年少選手を擁するジュニア中心のチーム
E・フォース(三重)

 

 男子最年少7歳の釜井丈瑠(たける)くん(7番)と、女子最年少11歳の下村雛子ちゃん(1番)、そして雛子ちゃんの弟・8歳の将大くん(前列右端)の3人が、お父さんたちメンバーと一緒に出場。チーム結成18年目にして念願の初出場となった。
「ここ数年で、子どもたちは全日本世代交流大会や全国ジュニア大会での経験を積んで急成長、いまやジュニア世代が中心のチームとなりました。まずは1勝が目標。今回の経験をもとに、将来優勝できるようにがんばります」

「ゲートボールは生きがい」と言い切る最高齢89歳選手
浜松(静岡) 岡本定雄選手
 いまも週6日、午前中は、地域のコートで仲間とプレーを楽しんでいる岡本選手はゲートボール歴25年。若い頃からスポーツ好きで、陸上、軟式野球、軟式テニスに親しんできたが、ゲートボールは年寄りのスポーツとのイメージがあり、退職後しばらくは敬遠していた。しかし、知人に誘われてスティックを握ったところ、すんなりと第1ゲートを通過。以来、ゲートボールに夢中だという。
「ゲートボールは私の生きがい。仲間と和気あいあいできるのが楽しいし、何より元気が出ます」

ベテランとビギナーが合体したフレッシュチーム
黒媛(岡山)

 60代中心の津山市のチームで、県予選2回目の挑戦にして初出場を決めた。チーム誕生は4年前。地域にプレーヤーが少なくなったことを懸念したゲートボール歴30年の高務邦雄選手(2番)が、周囲のゲートボール経験者や、退職してUターンして戻ってきた未経験者などに声をかけてチームを結成。練習熱心な仲良しメンバーが揃った。
「まずは1勝が目標でしたが、思いがけず、立て続けに2勝してしまいました。目標達成で盛り上がっています」

 

県内各地の強豪選手が揃った選抜チーム
琉球(沖縄)

 全国大会の経験が豊富な60代メンバーが中心の県選抜チームで3回目の出場。沖縄市、浦添市、那覇市、うるま市などにメンバーが点在しているため、年に10回ほど開催される県大会後に集まって練習をしている。チームを束ねるのは、メンバー最年少、12歳でプレーをはじめた仲宗根正弥選手(3番・33歳)。「メンバーは自分たちのチームに戻れば主将をしている大先輩ばかりなので、チームワークがたいへん(笑)。頼りになる先輩たちと、目指すはズバリ優勝です」

開会式

競技に先立って行われた開会式には、前回大会優勝の萬燈組(愛知)をはじめ、都道府県代表48チーム・286名が臨みました。

前回優勝の萬燈組(愛知)が文部科学大臣杯・優勝旗の返還を行い、椎川忍大会会長(公益財団法人日本ゲートボール連合会長)からレプリカを贈呈されました。

千葉県知事の森田健作様は、「晴れて本当によかった! 選手の皆さんは日頃の練習の成果を思いっきり発揮して、今日という日を青春の1ページにしてください!」と熱く語りかけました。

ゲートボールプレーヤーとして全国社会人大会に4回出場している浦安市長の内田悦嗣様は、「我がチームも本大会の予選に挑戦しましたが敗退しました。私も大好きなゲートボールの全国大会が、ここ浦安市で開催されることはとてもうれしく、皆様を心より歓迎します。残念ながら、我がチームは特別枠をもらえなかったので(笑)、今回は皆様のプレーを存分に観戦させていただきます」とユーモアを交えた来賓祝辞を披露されました。

椎川 忍大会会長(公益財団法人日本ゲートボール連合会長)は、「選手の皆さんは、ふだんの実力を発揮するとともに、全国の仲間との絆・ネットワークを深めてください」とあいさつしました。

石井準一大会副会長(千葉県ゲートボール連盟会長/参議院議員)は、「ゲートボールは若い人から高齢者まで楽しめる競技。参加選手の皆様には普及への協力をお願いをします。優勝を目指してがんばってください」と選手を激励しました。

参加選手を代表し、地元・千葉県代表、習志野の岡澤伍彦選手(75歳)が「我々選手一同は、ひるまず、おごらず、はつらつと、お互いをリスペクトし、正々堂々と競技することを誓います」」と堂々とした選手宣誓を披露しました。


公開練習

 前日の公開練習には、多くのチームが参加し、明日競技をする自コートで繰り返し打撃するなど、コートの感触を確かめていました。
 今回のコートは、ロングパイルの人工芝コート。やや重いものの打ちやすいと選手には好評の模様。ただし、コートの場所によってはボールが曲がったり、とくにライン際はボールが出やすい箇所もあり、注意が必要です。
 公開練習から話題を集めていたのは、リーグ戦の第1コートの組み合わせ。前回優勝の萬燈組(愛知)をはじめ、強豪がひしめいており、要注目です!

激戦が予想される第1コートで練習する、もりおか木曜クラブ(岩手)。「強豪チームと対戦できるのは、むしろ幸せなことです」と強気の発言!

こちらも注目の第1コートに登場、若手の作新学院(栃木)

開催県チームとして期待が集まる習志野(千葉)

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