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2024年 ギャラリー
入賞チームの横顔
優勝 霧島クラブ(鹿児島)
第38回大会第3位の雪辱を果たして初優勝!
幼少の頃からプレイを続けるメンバーが多く、各全国大会で入賞を多数経験している10〜50代の実力派をズラリと揃えた国内トップチームが、先月9月のSAGA2024国民スポーツ大会での第1位に続き、ついに本大会でも初優勝を遂げました。
全日本選手権は3回目の出場で、2022年の第38回大会第3位からの快挙、それも1次リーグ戦から負けなしの完全優勝です。
決勝戦は終盤にピンチを迎えましたが、最終打者の郷原悠平選手(31)が第4コーナーから見事なスライドタッチで第2ゲート後方まで躍り出ると、第3コーナー寄りの相手球にタッチ後、第2ゲート前の相手球へのロングタッチも決めて相手2球をアウトボールにし、さらに近くの相手球にタッチしたところで競技終了、さらに相手2球をもアウトボールにする完璧な〆プレイで初優勝を決めました。
「国スポのあとも練習を重ね、本番でもリーグ戦から全員が一度は試合に出て、準決勝まではほぼ思い通りの試合ができました。決勝戦は作戦ミスでヤバくなりましたが、メンバーの技術力で盛り返すことができて良かったです。メチャうれしいです」(楠見慎太郎主将・41)
準優勝 阿蘇クラブ(熊本)
ファミリー主体のチームが2回目のチャレンジで準優勝
父・母・長男・長女・次男、そして長男の息子の6名がメンバーの市原ファミリーを主体とする阿蘇市のチームで、前回ベスト8に続く2回目の出場で準優勝に輝きました。
市原ファミリーの自宅には天然芝コート2面があり、いつでも練習ができるという好環境を活かし、さらには様々な大会に出場して力を付け、昨年は全日本世代交流大会でもベスト8の成績を残しています。
「初日、2次リーグ戦の最初の試合を落として、残りの試合でなんとか点数を取って生き延びてトーナメント戦に進むことができたので、あとはやるだけという気持ちになれたこと、あとは息子の結城(14)が昨年から全国大会を経験してメダルを獲りたいと成長してきたことが今回の結果につながったと思います。決勝戦では、強い相手といい勝負もできたし、ここまで来られて大満足です」(市原敏文主将・37)
第3位 朝霞クラブ(埼玉)
強豪揃いの中での入賞は上出来と安堵の表情
朝霞市の20〜40代男女によるチーム。うち女子2名は先月9月のSAGA2024国民スポーツ大会で第3位入賞を果たしたメンバー。そのときに監督を務めた相馬 嘉選手(44)が今大会では主将としてチームを好リードしました。相馬主将は、2022年の第38回大会でもFFCチームの主将として第3位を獲得しています。
「ブロンズコレクターですね(笑)。霧島クラブとの準決勝は、自分たちのミスではなく、相手の素晴らしいプレイを決められての負けなので仕方ないですね。今回は全日本選手権初出場メンバーが2名いて、なかなか練習もできず、またこれだけの強豪揃いの中で、ここまで来ることができたので上出来だったと思いますし、ホッとしています」(相馬主将)
第3位 ザ・松任(石川)
被災した地元のためにという気持ちでつかんだ銅メダル
旧・松任市(現在・白山市)の40〜70代の幅広い世代が揃うチームで、7回目の出場で初入賞をつかみ取りました。
橋本広昭主将(65)は、今年度の全日本世代交流大会で優勝、国民スポーツ大会でも第3位というメダルハンター。また今年1月の能登半島地震の際には孤立状態となり自衛隊ヘリで助け出されるという経験をしました。
「地元の皆さんがたいへんなご苦労をされているのに、自分がこうしてゲートボールをしていいのかなという思いもありますが、今大会に出るからには石川県のためにも、せめてメダルに届くようなプレイをしたいとがんばりました。ここまで来られてうれしい、でもくやしいという気持ちと半々。でもまあ第3位は出来すぎですね」(橋本主将)
注目チーム&選手紹介
チーム結成40周年を迎える記念の年に18年ぶり5回目の出場を果たす
ゆたか豊球(福井)
鯖江市ゆたか地区のチームで、40年前の第1回大会にも出場しているレジェンドチーム。かつて、いち早く第1ゲート未通過作戦を披露したことでも知られる古豪です。
今回は、先輩たちの意志を引き継ぐ60〜70代の男女メンバーで出場し、1次リーグ戦の第1試合では最後に見事な大逆転勝利を収めました。
「先輩たちも含めてゲートボール好きなメンバーが揃っていることがチームが長続きしている秘訣です。いまの試合みたいに勝てたら最高にうれしいし、逆に負けたら悔しい。喜怒哀楽が試合に織り込まれているのが競技の魅力ですね。今大会は若い強豪チームが多いけれど、トーナメント戦進出が目標です。今後もレジェンドチームの名前をできるだけ長く継続していきたいと思っています」(手鹿哲夫主将・70)
最年少11歳コンビは友だちでライバル!
都城友の会(宮崎)上原琉聖選手
霧島クラブ(鹿児島)楠見笑来選手
今大会最年少11歳は、都城友の会(宮崎)の上原琉聖選手(写真左)と、霧島クラブ(鹿児島)の楠見笑来(えくる)選手。
ふたりは、ともに優勝候補の強豪チームに所属しており、お父さんと一緒に出場。お父さんの影響で競技をはじめ、ゲートボール歴9年、全国ジュニア大会と全日本世代交流大会を経験済みというのも一緒。さらに、両チームは一緒に練習する機会も多く、今大会前も一緒に「メチャ練習した」友だち同士です。ふたりで個人戦をすることもあり、いまのところ勝負は五分五分。
そんなふたりに得意技を聞くと、上原選手は「スライドタッチ以外」で、楠見選手「斜めのゲート通過以外」なのだとか。
両チームは、ともに1次リーグ戦を突破し、2次リーグ戦に進出。
ふたりの目標は、楠見選手は「優勝」、上原選手は「準優勝」とのことで、果たしてその通りになるのか………要注目です!
平均年齢80.6歳の最高齢チーム
浜松チーム(静岡)
浜松市の70〜80代の男女チームで今大会最高齢にして初出場のチーム。
県の西部地区予選で全勝優勝し、続く県予選では若いチームをも倒してやはり全勝優勝で、本大会初出場を決めました。
今大会の1次リーグ戦では、平均年齢22.7歳の最年少チームの小松島ネクサス(徳島)と、ジュニアの兄弟選手を擁する湘南ちがさき(神奈川)と対戦し、惜しい試合がありながらも敗退。
「県予選は奇跡の優勝で、本番でも奇跡を起こしたいと臨みましたが、叶いませんでした。若い皆さんは合わせ球も上手だし、とても勝てません。今後もゲートボールで健康を保ち、次回も県予選で奇跡を起こして、またこの舞台に戻ってくることができたらと思っています」(山泉幸雄主将・83)
「地元の皆さんに大感謝」という開催県チーム
黒媛(岡山)
津山市のチームで、8年ほど前に別々の2チームが合体して新チーム誕生となりました。
第34回大会に初出場して2次リーグ戦進出。前回は1次リーグ戦敗退。地元開催の今大会は3回目の挑戦でしたが、惜しくも1次リーグ戦敗退となってしまいました。
「地元開催ということで、県予選で対戦したチームが審判員をしたり運営スタッフをしていたり、そんな皆さんのためにも、少なくとも2次リーグ戦には進出したいと思っていたのに残念ですし、申し訳ない気持ちでいっぱいです。地元の皆さんにはたくさん応援していただき、大感謝です」(下山陽平主将・41)
ベテランチームがついに初出場
レイク(長野)
塩尻市の70〜80代の男女チームが初出場。チーム名は塩尻市にあるダム湖「みどり湖」に由来します。
かつてゲートボール専門番組主催で開催されていた全国規模の有名なオープン大会「JLC杯スーパーゲートボール大会」の1996年初代チャンピオンに輝いた大橋良重主将(79)をはじめ、ゲートボール歴が長いベテラン選手が揃っています。
ふだんは週1回、13人ほどの仲間で試合形式の練習を楽しんでいるそうで「ゲートボールは人とつながることができるのが魅力です」と大橋主将。
「初出場ですし、周りは強豪チーム揃いなので、1勝することが目標で、その目標は達成することができました。あとは、1次リーグ戦の最後の試合で、JLC杯大会の解説を担当していた有名な相馬選手が所属する朝霞クラブ(埼玉)と対戦するので、できるだけ善戦したいですね」(大橋主将)
開会式&組み合わせ抽選会
競技に先立ち、1次リーグ戦の組み合わせ抽選会が会場で行われました。
各チームの代表者が抽選会に臨み、その周りを囲むように選手たちの輪が幾重にもでき、強豪が同リーグで激突することが決まると、どよめきが起こりました。
1次リーグ戦の組み合わせ抽選会
組み合わせ決定後には、いよいよ開会式が開催され、前回チャンピオンと都道府県代表の計45チーム・287名の選手たちが一堂に会しました。
国歌斉唱
文部科学大臣杯・優勝旗返還を行う、前回優勝の十和田西(青森)の皆さん
今川啓一 大会会長(日本ゲートボール連合専務理事)によるあいさつ
倉敷の有名ブランド「児島ジーンズ」のデニムジャケットを着用し、来賓祝辞を述べる倉敷市長の伊東香織 氏
開催県代表・黒媛チームの影山 裕選手(左)と、下山慶子選手による「一打一球に魂を込めて今大会を価値あるものにすることを誓います!」との力強い選手宣誓
公開練習
今大会の会場、岡山県倉敷市の水島緑地福田公園 ラグビー・サッカー場で全国大会を開催するのははじめて。
公園内には大きな本渕池もあり、白鳥など多くの野鳥を観察できる自然いっぱいのスポットでもあります。
受付では、岡山県ゲートボール協会のスタッフの皆さんが笑顔で出迎えてくれました。写真中央が県協会の池田会長
前日の公開練習には、開始時間より多くのチームが参加し、コートの感触を確かめていました。
従来の陸上競技場をリニューアルし、昨年オープンしたばかりの会場は、Jリーグの公式練習場等で使われている高水準のロングパイル人工芝を採用したサッカー2面分の広大なグラウンド。
ふだんは、サッカーやラグビーで使用されているグラウンドにコート12面が設置されました。
人工芝は、芝の状態により、ボールの転がりがやや重いコート、軽いコートがありますが、ボールコントロールは良いと選手の皆さんにも好評で、日頃の練習の成果を大いに発揮していただけそうです。
ただし、1次リーグ戦の組み合わせ抽選会は明日の競技前なので、現時点ではどのチームがどこのコートになるのかは不明。試合直前のコート状態の把握も勝敗を分ける一つの要因になりそうです。
なお、明日からの大会の結果や模様は随時、当ウェブサイトをはじめ、日本ゲートボール連合公式LINE、Instagram、Facebookページ、X(旧Twitter)でもお伝えしていきますので、ぜひご覧ください。
撮影/伊藤 守