公益社団法人 日本ゲートボール連合

文部科学大臣杯 全日本ゲートボール選手権大会

2025年【文部科学大臣杯 第41回全日本ゲートボール選手権大会】ギャラリー 

栄光の軌跡 — 入賞チームの横顔

🥇優勝 霧島クラブ(鹿児島)
“パワーゲートボール”で2連覇達成!

 

幼少期からプレーを続けるメンバーを中心に、10代から50代までのトップレベル選手を擁するクラブチーム。前回大会に続き、堂々のV2を達成しました。
決勝の大垣心友会 戦では、序盤から主導権を握り、最終打者・曽山選手の見事な連続プレーで上がりを決め、完勝。超重の天然芝コートをものともしない「パワーゲートボール」で観客を魅了しました。
これにより、今年度の全国ジュニア大会、全日本世代交流大会、そして本大会と、全国大会3冠を達成する快挙となりました。
「2連覇できてうれしいです。1試合だけ負けがありましたが、全9試合を通して7人全員が活躍できた良い大会でした。コートもプレーしやすく感じられたことが結果につながったと思います。
次の目標は3連覇ですが、今回のV2で来年の世界選手権の代表権も得られたと思います。チーム日本として活躍し、世界の舞台でまた大垣心友会と対戦できたらうれしいですね」
――楠見主将

🥈準優勝 大垣心友会(岐阜)
意外にも初の準優勝、過去最高位を更新!

 

大垣市を拠点に、小学生時代からプレーを続ける20〜30代のメンバーによるチーム。
他の全国大会、特に国スポでは5度の頂点を誇る強豪ですが、本大会ではこれまで2度の3位が最高成績。今回は初の準優勝を果たしました。
「最近の全国大会では結果を出せていなかったので、今回は決勝まで進めて良かったです。
1日目は作戦ミスで2敗もしてしまいました。人工芝でのプレーに慣れていたため、重い芝での対応を誤ったのが原因でした。2日目に修正できて、いい展開に持ち込めました。
決勝戦は相手が本当にうまく、完敗です。もう少し作戦で対抗できたかもしれませんが、力が及びませんでした」
――島田主将

🥉第3位 朝霞クラブ(埼玉)
前回に続き、2年連続の3位入賞!

 

今年9月の国スポで3度目の栄冠に輝いた30代女性メンバー3名を擁するチーム。前回大会に続き、2年連続の3位入賞を果たしました。
「この重い天然芝で、非力な女性メンバー中心のチームが戦うのは正直しんどかったですが、みんなよく頑張ってくれました。
非力な分、長距離打ではボールがブレやすいので、長距離打が必要な展開にならないように、序盤からコート内にボール数を増やして主導権を握る展開を意識しました。
準決勝の霧島クラブ戦では完全に相手のパワーに屈しましたが、女性中心でも十分に戦えることを証明できた大会でした。
それにしても、3位の壁は厚いですね」
――相馬主将

🥉第3位 湯の川(島根)
活動歴の長いベテランチームが、19年ぶりの3位入賞!

 

出雲市(旧・斐川町)を拠点に活動する常連チーム。第12回大会から16回目の出場を誇り、今回2年ぶりの出場で50〜70代メンバーが挑みました。結果は第22回大会以来、実に19年ぶりとなる3位入賞。
「3位なんて信じられません。大会直前に若いメンバーが欠場し、目標はトーナメント進出くらいでした。
逆にプレッシャーがなかったのが良かったのかもしれません。重い芝コートも自分たちに有利に働いたと思います。先攻をとれた試合が多く主導権を握れ、運にも恵まれました」
――大野主将

注目チーム紹介

■ 2度目の優勝を狙う開催県代表チーム
健祥会(徳島)

社会福祉法人健祥会グループの20〜50代の職員によるチーム。
徳島県で初開催となる本大会で、第23回大会以来となる2度目の全国制覇を目指しています。
「健祥会グループの職員も大会運営と応援に大勢駆け付けてくれて感謝しています。選手にとっては逆にプレッシャーになるのではと心配もありましたが、今のところ心地よい緊張感に変えて楽しめているようでホッとしています。一試合一試合を大切に、地元で2度目の優勝を目指します。一戦必勝の気持ちで臨みます」(中村主将)

■ 93歳の最高齢選手を擁する初出場チーム
ふたかみ(奈良)

 

奈良県香芝市の選抜チーム。市の西方にそびえる二上山にちなみ「ふたかみ」と名付けられました。
今大会最高齢となる93歳の林孝光選手(写真8番)を筆頭に、70〜80代の選手がそろいます。
林選手は約30年前にゲートボールを始め、現在も週3〜4回プレー。奈良県ゲートボール協会理事長として普及にも尽力しています。
「健康の秘けつはやはりゲートボール。シニアには最適な運動量で、作戦の奥深さが面白い。若い選手との対戦は刺激的で、元気をもらいました」(林選手)

■ 今大会唯一のオール女性チーム
SRクラブ(長野)

 

長野市芹田地区の仲間で結成された、今大会唯一の女性チーム。結成から30年以上、女性だけで活動を続けています。
週1回の屋内練習の後はお茶の時間を楽しむなど、長年の絆でつながるチームです。
2018年の福井国体では、決勝トーナメント進出・ベスト8入りの実績を持ちます。
「実力的には場違いかもしれませんが、選手権の舞台に立てただけでもうれしいです。YouTubeで見ていた有名選手に会えただけでも大きな収穫。初戦では負けましたが、目標の倍の得点を取れたことが何よりうれしいです」(山崎主将)

■ 最年少9歳を含む常連チーム
TKE(新潟)

 

30〜40代のミドル世代を中心とした常連チームで、第22回大会優勝、第29回大会準優勝の実績を誇ります。
今大会には最年少・9歳の鈴木爽太選手(写真前列中央)が出場。
爽太選手は2年前に競技を本格的に開始。父の寿憲選手との厳しい練習を重ね、技術を磨いてきました。
「ゲートボールの好きなところは、みんなで助け合ってできるところ。目標は中学3年生までに全日本世代交流大会で優勝し、全日本選手権は大人になってから目標を決めたいです」(鈴木爽太選手)

■ 女子最年少15歳を含む家族チーム
長州屋(山口)

 

15歳の三原友佳選手(写真5番)と兄2名、母による三原ファミリーを中心としたチーム。前回に続く2回目の出場です。
兄の佳進選手が友人の誘いで始めたことをきっかけに、家族全員が競技を開始。
東京代表・千代田クラブジュニアで全国大会出場経験を積み、山口転勤後も活動を継続しています。
「ゲートボールは年齢を問わず、いろんな人とつながれるのが魅力。会場でもたくさんの方に声をかけてもらえてうれしかったです。今回はトーナメント進出を目指します」(三原友佳選手)

■ 平均年齢81.3歳、最高齢チーム
内子さざんかB(愛媛)

 

女子最高齢86歳の土居選手を含む、平均年齢81.3歳のチーム。
愛媛県の中央部・内子町で活動し、土居選手のゲートボール歴25年を筆頭に、ベテランからビギナーまで集っています。
毎朝7時から約3時間練習し、途中のティータイムも楽しむなど、和やかな雰囲気が魅力。
「県予選でまぐれで勝って全国大会に来ました。町が応援してくれて車を出してくれたり、職員の方が運転してくれたりと感謝しています。今大会では若い選手が多くて驚きました。内子でも若い人たちにもっと広めたいです」

■ ミドル×シニアの合同チームで初出場
松阪(三重)

 

松阪市で活動する「だるま」チームのシニアメンバーと、40代の松阪市体育協会所属選手が合同で編成。
このメンバーでの全国大会は初出場です。
ミドルメンバーは、2023年全国ジュニア大会準優勝の松阪ジュニアの父兄たち。
子どもの影響で競技を始め、今ではシニアとともにに市大会などで経験を積んでいます。
「全国大会の緊張感を初めて体感し、子どもたちがどれだけ頑張っていたか分かりました。YouTubeで見ていた選手たちと同じ会場に立てて感激です。まずはこの機会を楽しみたいです」(中西祥子選手)

トピックス:主管団体の“おもてなしの心”

今大会を主管した徳島県ゲートボール協会のテーマは、
四国文化に根ざしたおもてなしの心」。
その精神は、大会運営の随所に表れました。
四国ならではの温かいおもてなしの心が、選手・関係者・観客の心に残る大会となることでしょう。

出場全チームに、徳島県産「なると金時さつまいも」3kgを参加賞として贈呈

審判の正確な判定をサポートする補助具「レフリースケール」は、今大会のために徳島県協会が製作したもの

各コートの得点表示板のデザインにも工夫があり、赤チームは「なると金時」がモチーフ

白チームは「すだち」がモチーフ。こちらも協会のオリジナル作品です

開会式:全国43チームが集結、徳島で盛大に開幕!

前回優勝の霧島クラブ(鹿児島)をはじめ、全国から集まった都道府県代表43チーム・259名が参加し、「文部科学大臣杯 第41回全日本ゲートボール選手権大会」の開会式が盛大に行われました。

 

優勝旗返還・大会会長あいさつ
開会式では、国歌斉唱の後、前回優勝チーム・霧島クラブ(鹿児島)による優勝旗返還が行われました。
続いて、今川啓一大会会長(日本ゲートボール連合 専務理事)が登壇し、
「本大会は、ゲートボール日本一を決定する、今年度の総決算ともいえる大会です。世界に向けて日本の活躍を示す大会にしてほしい」と力強くあいさつしました。

文部科学大臣杯・優勝旗を返還する前回優勝チーム「霧島クラブ(鹿児島)」の皆さん

今川啓一大会会長(日本ゲートボール連合 専務理事)のあいさつ

来賓からの祝辞・歓迎のことば
徳島県知事の後藤田正純氏は、
「ドジャースの大谷選手が言うように、“お互いを敬いながら”素晴らしいプレーをされることを期待します」と歓迎の言葉を述べました。
また、徳島市の第一副市長・松本泰典氏が、徳島市長・遠藤彰良氏の祝辞を代読。

徳島県知事・後藤田正純氏による歓迎の言葉

徳島市第一副市長・松本泰典氏による祝辞代読

開催県代表による選手宣誓
最後に、開催県・徳島代表「健祥会」の上野 淳選手(左)と藤江 守選手が「私たちの一打一打が次の世代へつながるようゲートボールの明日を想い、全力でプレーすることを誓います」と心に響く選手宣誓を行い、開会式は盛会のうちに締めくくられました。

左から、上野 淳選手、藤江 守選手による選手宣誓

前日レポート:会場の様子と組み合わせ抽選会

今大会の会場は、徳島市の「ワークスタッフ陸上競技場」。
日本ゲートボール連合主催の全国大会がこの会場で開催されるのは、今回が初めてです。

 

同競技場は2020年にリニューアルオープン。芝生も一新され、普段は陸上競技大会のほか、サッカー大会などでも広く利用されています。今回はそのグラウンドに、12面のゲートボールコートが設置されます。

雨の影響で公開練習は中止に
大会前日の徳島市はあいにくの雨。昼頃からさらに雨脚が強まる予報だったため、施設管理者と芝の状態を確認した結果、翌日以降の試合への影響を考慮し、公開練習の中止が決定されました。
そのため、天然芝(ティフトン芝)の打撃感などは実際に試合が始まるまで不明となりました。

 

主管の徳島県ゲートボール協会によると、会場のティフトン芝は「ふかふかと柔らかく毛足が長い」ため、ボールの転がりはやや重く、芝目によって傾斜があり、ボールが曲がる傾向があるとのこと。雨の影響で、さらに重くなることが予想されます。

組み合わせ抽選会の模様
1次リーグ戦の組み合わせ抽選会は、会場内で実施されました。
各チームの代表者が順にくじを引くたびに、会場を囲む選手たちからは期待と緊張の入り混じった声が上がります。強豪同士が同リーグに入ると、会場内にはどよめきが広がる一幕も見られました。

 

注目の“死のリーグ”を含む、1次リーグ戦の組み合わせは以下からご覧ください。
👉 [1次リーグ戦 組合せはこちら]

あいさつをする中村大会副会長(徳島県ゲートボール協会 会長)

組み合わせ表を「激写」する出場チームの皆さん

明日から熱戦スタート!
いよいよ明日から大会が開幕します。
試合結果や大会の模様は、当ウェブサイトのほか、日本ゲートボール連合公式LINE・各種SNSでも随時お伝えします。どうぞお楽しみに!

 

(撮影/伊藤 守)

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